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y u - m a.低低浮上
「阿部ちゃん、、」
性急に求める唇の熱さに、脳が蕩けていくような快感を感じる。そのまま奔流に流されてしまいそうな欲望をギリギリのところで何とか押し止め、めめの胸に頭を埋めたまま、呻くように言った。
「めめ、、、時間は?」
****
理性が欲望を抑えつけるような、必死な上目遣いに、心臓が締め付けられるような愛おしさを感じる。俺の恋する愛しい人は、いつ、何時でも、俺の時間を大切にしようとした。
「黙って」
思わず乱暴な口調になるのを止めることができない。
窺うように黙った物言わぬ視線が、いいの?と訊いている。
俺も無言のまま頷いた。
本当は何件も誘いがあった。
仕事関係、気の合う友達、家族…束の間の帰国に鳴りっぱなしのスマートフォン。煩わしくて通知を切れば、最後に見えた、遠慮がちなメッセージ。
夥しい数のメッセージの中から掬い上げるように見つけ出したその短文を、繰り返し、繰り返し、味わった。
『数分でも、会える?』
決して無理強いはしてこない奥ゆかしさと優しさに、誰よりも大きな顔をしていいはずなのに通話はして来ないもどかしさに、物足りなさを感じて自分から押し掛けたのは俺だ。
「会いたいって、言ってよ」
「………?」
何のことかわからないような無垢な顔をする。
この人の前だと、駄々っ子みたいな自分が照れ臭くなる瞬間だ。
俺は言葉を付け足した。
「俺ばっかり……会いたいみたい。俺ばっかり好きなの?」
「っ!!そんな……ことない、よ」
頬が朱に、染まる。
ほんの少し天然の入った、賢いはずの彼は、恥じらうように俺を見た。
「でも、めめの」
「蓮」
「っ、蓮に、負担をかけたくないから」
「負担?癒しでしかないのに?亮平は違うの?」
「ちがく………ない…んっ…」
薄く開いた唇に、俺の唇をそっと重ねた。
数ヶ月の間求めて叶わなかった、夢にまで見た感触が身体を喜ばせる。
大袈裟でなく、唇から命を吹き込まれるようだった。
時間にして15分ほど。
それでも俺は、愛しい人の温もりと愛情をチャージして、早朝から仕事へと出掛けた。
コメント
13件

素敵💓🖤💚2人の話最高😆大好き😘
さーーいこう🤦🏻♀️🤦🏻♀️🤦🏻♀️ 私も映画見てくるよん🖤🖤🖤
ありがとうごちそうさま。 私の大好きな💚像そのままで大好き🫶 唇から命を吹き込まれるよう、の表現が好きすぎて滅😇