「あの世で…女の子達が待ってるぞ」
冷たく黒光る銃口が小雀(こがら)の額をとらえる。
累(るい)は回転式拳銃の引金に指をかけたまま、
唇を戦慄かせる小雀を真っ直ぐに見据えた。
「それ…どこで?」
死を予感した震え声で小雀が尋ねる。
その問いに答えるように、
刑務官のひとりが自分の拳銃帯をまさぐった。
「さっき、ぶつかった時にスリとったのか…」
「へぇ、やるじゃない」
「これが特訓の成果…ね」
水鶏(くいな)が口角をあげ、あとりが唇を引き締める。
混乱に乗じた巧みなスリ技に感心の眼差しが注がれる中、
小雀はナイフをアスファルトに投げ捨て――。
「殺さないで!木葉梟(このはずく)くん!!」
無様に命乞いをした。
しかし累はそれに応じない。
「お前は、そう言われた時どうした?」
「そ…それは」
お前は自分の欲求を満たす為に、
悪逆の限りを尽くしたんだろう**********
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