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そんな中途半端な幕切れを迎えたおかげで。
翌日の片付けで美洋さんと顔を合わせるのが、ちょっと色々恥ずかしかった。
だいぶ色々余分な事まで言ってしまったような気がするし。
それでもまあ、片付けをサボる訳にもいかない。
そんな訳で集合時間の朝9時の5分前、僕は準備室の扉を開ける。
「おはようございます」
「おはようございます」
既に全員が揃っていた。
勿論、美洋さんも。
美洋さんが僕に向かって、ちょっと頭を下げる。
「昨日はどうもすみませんでした。寮、間に合いました?」
「何とか」
3分前というぎりぎりの時間だったけれど。
「こっちも何とかという感じで、間に合ったのですよ」
未亜さんが、にやっと笑いつつそう教えてくれる。
「昨日、1年生で何かやっていたのか?」
川俣先輩にそう聞かれて。
「軽く青春劇を演じていたのですよ」
未亜さんがそんな返事をする。
そして先生が、
「文化祭の展示と実演、先生方にもなかなか評判が良かったですよ。うまく行けば研究奨励という事で、活動費が少し貰えるかもしれません。そうすれば冬合宿が少し楽になりますね」
なんて教えてくれる。
「冬合宿って、どんな感じの予定なんですか」
気になったので聞いてみた。
「本格的な雪山登山の雰囲気を味わってもらおうと思います。雪山と言っても危ない事は無いですから、安心して下さいね」
「去年も行ったけれど、案外寒さは何とかなるもんだ。あと、本気の雪山の風景は凄く綺麗だぞ。あれは確かに行ってみないとわからないな」
先輩がそんな風に、僕達の興味を焚き付けた。
「まあそれはそれとして、片付けを始めるか」
「そうですね」
僕達は立ち上がって、片付けに入る。
まずはパネルを外して床に下ろし。
料理用のポータブルガスを畳んで仕舞って。
そして、テーブルカバー代わりのシーツを外してと。
「そのシーツは、あとでまとめて洗って渡すから、各自の部屋で干してくれ」
「了解です」
「あとは残ったクッキーの味見かな」
「もう、あまり残っていないですけれどね」
取り敢えず、パネルは台車で運んで外の物置へ。
先輩が洗濯機にシーツを放り込んで来て。
洗濯終わりを待ちながら、準備室でホットプレートでクッキーを焼いて。
そんな感じで、僕達の文化祭は終わりを告げた。