ある日の朝
類は目を覚まし、どこか違和感を覚えた
寧々がいない
🎈「師匠?」
寝坊してしまったのだろうか
もう魔法の材料を取りに行ってしまったのだろう
きっとそうだ
それなのに
この胸のざわめきはなんだ
類は起床し、食卓へ向かった
こんなにも、ここは荒れていただろうか
散乱する食器。割れている物もある
キノコや薬草などの魔法の材料も床に散らばってしまっている
さらには割れてしまった窓ガラス
半壊のドア
魔法を使った形跡もある
類は瞬時にこう思った
「魔女狩り」の仕業だと
🤖「離せ!」
手を大量の拘束具をつけられた寧々は、「魔女狩り」に手を引かれ牢獄へと連れてこられた
🤖「わたしは何もしていない!生まれてからこの85年間、人間に危害を加えたことなんて、一度も…!」
?「言い訳はよせ。見苦しい」
毛先がピンクがかった金髪、常に釣り上がった眉、170強ほどの身長の男は、蔑むような目でこちらを見る
🌟「魔女は人間にとっては天敵だ。それを駆除して何が悪い?お前たちが歴史でやってきたことと同じだろう」
🤖「他の魔女のことなんて知らない!わたしは30年ほど魔女を見ていない。歴史上そうであっても、わたしが罰を受ける必要はないはずでしょ!」
何度訴えても、彼の目は変わらない
🌟「オレを見ても、何も思い出せないか?」
なんのことかわからず、寧々は首を横に振る
🤖「……いいえ」
フン、と彼は鼻で笑う
🌟「所詮、その程度か」
『魔女狩り』
それは、魔女への恨みがある者から依頼を受け、魔女を拷問する、殺す、実験体のマウスとして扱うなどして、多額の金銭を得る職業
魔女狩り自身が自主的に魔女を殺しても違法にはならない。ただしこの場合は金銭を得ることはない
魔女は人間ではなく、動物と同じ扱いとなるため、民間人が勝手に殺した場合罰金が生じる
コメント
2件
あぁ…
宗教の関係で中世ヨーロッパ?だったかな。で、実際にあった魔女狩りというものを、職業として出してみました 天馬、今後どんな活躍をするでしょうか🤫