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最愛なる宿敵へ
カタカタと、キーボードの音だけが響く部屋
その静まり返った部屋にとっては
けたたましい。という表現が似合う位の
高く、煩い着信音が響いた。
ピリ リ リ リ リ リ ッ 📞
🇰🇷「んあ?電話??」
「こんな時間に迷惑だろ……」
「誰だ??」
明るく光ったスマホの画面には
『中国』と示されていた
🇰🇷「アイツ、まだ起きてんのか…」
ヘッドホンを外し、着信に応答する。
🇰🇷「なんだ?中国…。時間考えろよ?」
ゲームがいい所だったのもあり
少し苛立った声で言った。
が、返事は帰ってこない。
ただ、画面の向こうから
ヒューヒュー。と風の吹く音だけが聞こえる
🇰🇷「おい??おーい!!」
中国は面倒でうざったいが、
こんな面倒な時間に面倒な連絡は寄越さない
自分の柄にも合わず少し心配し、
音に耳を傾けていると、
『ひゅーっ、ひゅーっ、』
風の音に混ざり、
如何にもただ事ではないと示すような
浅くしんどそうな呼吸音が聞こえた。
🇰🇷「……!!」
「おい!!中国!?返事しろ!!」
いくら呼びかけても返事は来ない
段々と焦りが募っていく。
そんな中、
韓国の部屋の扉が勢いよく開かれた。
🇰🇵「南!!ロシアがっ!!」
🇰🇷「……はっ?」
🇺🇸 「……久しぶりだな」
「オマエからしたら昨日ぶりか?」
「日帝。」
冷戦後今までにないくらい緊張したまま
緊張を悟られないよう〝ソレ〟の名を呼ぶ。
🇯🇵☀️「ヤハリ、気ヅイタカ。」
「イヤ、気ヅイテ貰ワネバ困ルカラナ」
「頭ノ回転ハ余リ退化シテイナクテ安心ダ」
そう、口角を上げ嘲るように言う。
が、その表情は顔の半分が包帯を巻かれ、
暗いのもあり、あまり分からなかった。
🇺🇸「その包帯はどうした?」
「まだ傷が癒えていないか?」
舐めたような口をきく日帝に
少し苛立ちを覚え少し挑発する。
が、反応は予想とは違った。
🇯🇵☀️「アァ、傷カ。此ノ傷ハ違ウ。」
「此レハ治ル訳ガ無イダロウ?」
「旧国ガ此ノ世二降リル代償ナノダカラ」
額の包帯の下は自らが落とした
原爆のせいだ。と、心で決めつけていたが
それは検討違いだったらしい。
🇯🇵☀️「……ヤハリ、舐メテイルナ?」
「此ンナ分カリ易イ挑発二乗ルトデモ?」
挑発され、し返せる。
そんな安価な考えはもう通用しないようだ。
🇺🇸「……そうか」
ふと気づいた
思うより会話をする事が出来ている
日帝も刀を抜く様子も無い
🇺🇸「何しに来たんだ?」
「刀を持って、軍の正装でマントまで。」
「オレの首を狩りに来たのか?」
チャンスだと考え、
ここに、この時間に訪れた理由を聞く。
🇯🇵☀️「……私ハ貴様二紙切レヲ届ケ、」
「戦闘不能状態二シタノダ」
「今日ハ任務ハ無イ。」
「唯、其ノ美シイ爛レヲ見二来タダケダ」
そして「ソウダナ」と少し考えたのち、
日帝は、再び口を開いた。
「敢エテ言ウナラバ」
「空ト海ハ任務中ダト言ウ事ダナ」
その『敢えて』の一言で
他の国に空軍と海軍がそれぞれ赴き、
手を加えている。という事が明るみになった
🇺🇸「なっ、、!」
「どういうことだ!!」
「今の平和な世界に戻ってきて……」
「何をする気なんだよ……!」
世界が危険に晒されている。
其れはもう、確定した事だった。
其のうちに、大きな戦いが起こることも。
🇯🇵☀️「世界ハ私〝達 〟 ヲ見捨テタ。」
日帝は今日1番の殺気を放ち、
その闘志を包帯に隠れていない1つの眼に
宿して言った。
🇺🇸「……どういう…っ!」
問いただそうとした途端、
溢れていた殺気を瞬時に仕舞った。
🇯🇵☀️「少シ語リスギタヨウダ 。」
「空モ海モ 任務ヲ遂行シタ。」
「又、会オウデハ無イカ。」
「……ハハ、其ノ前二消エナイデクレヨ?」
そう言い残しマントを翻したかと思うと
旋風のように一瞬で消えて行った。
「ククッ、不用心デハナイカ。」
「陸カラ教ワッタ事ハモウ忘レタカ?」
「パラオ。」
🇵🇼「…………っ、海……さん。」
続く