テラーノベル
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花吐き病が治ってから俺とらっだぁの調子は少しずつ回復していった。俺は数日で完治したが、らっだぁは未だに時々吐いている。医者は数日で回復すると言っていたのにも関わらず彼の花吐きは軽症になってから一向に回復する気配がない。正直心配で仕方ない。
──────ピンポーン
家のチャイムが鳴り、インターフォンを見てみるとそこには愛しの彼がいた。
rd「ぺんちゃーん!!」
pn「ッらっだぁ?!い、今行く!!」
rd「今行ってる!!w」
玄関に向かう途中、最近自分達の中で流行っているネタが微かに聞こえてふっと笑みが溢れた。俺は玄関に着くと鍵を開けてらっだぁを招き入れた。
rd「ぺんちゃんおはよー!!!!」
扉を開けるとすぐらっだぁは俺に抱きついて耳元で煩い声を上げた。
pn「うるせぇ″ぇ″え″!!耳壊れるわ!wてか珍しいな。こんな時間にお前が起きるなんて。」
時刻は朝6時。普段ならこいつは配信を済ませて寝ているはずだ。なのに彼はここに立ち寄っている。…もしや、寝ていないのか…?
rd「いやぁ………ぐちつぼの配信見たあとなんか花吐くの止まんなくてぇ……それであんま寝れてないんだよね〜がはは^ら^」
…まただ。付き合ってかららっだぁが花を吐く時はいつも俺以外の別の誰かが原因で起こる。もしかして付き合ってから俺が嫌いになったとか…?いやいや、そんなことらっだぁに限って────……ある、かもしれない…。俺は悶々としつつも彼をリビングまで案内する。いや、でも聞いた方がいいのかもしれない。
pn「らっ───────…………」
プルルルルル…
俺のポケットから着信音が聞こえて、出かけた言葉は全て飲み込まれてしまった。慌てて電話に出ると声の主は元気なサボテンだった。
gt「ぺんさんそっちに今らっだぁいる?!」
pn「え、まぁ……うん。いるよ?」
ぐちーつはやたら焦った口調でらっだぁがいるのか聞いてきた。…もしかして、俺のこと応援してたけど本当は好きだった、とか?!も、もしそつだとしたら別れるべきなのかも…。俺が慌てているとらっだぁはひょいっと俺の手からスマホを取り、耳に当てる。
rd「んだよぐちつぼぉ(笑)」
gt「おいてめ─────────!!!!」
やはり2人はすごく仲の良さそうに見えて、俺は邪魔者のように感じた。…俺、いない方がよかったのかな。ギャイギャイと騒がしい会話が繰り広げられているのにも関わらず、不安に駆られた俺の耳には一言も届かなかった。
───────………
通話が終わったのからっだぁは俺の肩を優しく叩いてスマホを返した。感謝を一言伝え、通話中に用意しておいた茶と菓子を机に置く。
rd「えー!!ぺんちゃんの手作り?!」
pn「んなわけねぇだろ!!w馬鹿にしてんだろ!!」
俺は買い替えた電子レンジを指差して声を張り上げた。するとらっだぁはいつものように笑い出し、笑いすぎて酸欠になったのか咳き込んでいてこちらもつられて笑ってしまう。数刻して笑いの波が収まったので息を整える。2人とも落ち着いたので席に着いて用意したお茶とお菓子を頬張った。俺は予想以上に美味しくて夢中で食べていると何かが顔に近ずいてきた。びっくりしてそちらを向くとそこにはとても優しそうな顔をしたらっだぁがいた。愛らしいものを愛でるように頬に人差し指を擦り付けた。
rd「ほっぺにまでくっつけちゃって〜wそんなおいしかったの?w」
ぶわぁっと顔に熱が流れてくる。わなわなと口を震わせ、金魚のように口を開け閉めしてしまう。そんな姿が滑稽だったのか奴はくすくすと笑っている。結構ムカつく、いや、すっごくムカつくから一発殴りたい。だがまずは顔の火照りをどうにかしないことには何も始まらないので右ストレート決めて溜まりに溜まっている食器を食洗機にぶち込む。何故部屋から出て行かないのって…そりゃあ、さ……好きな人のそばには、ずっと居たいからに決まっているじゃないか…。何故だか突然視界が歪み始めて涙が止まらなかった。ぽろぽろと食器に涙が当たって食洗しても無意味になってしまいそうだった。すると背後かららっだぁが近ずいて来て頬を掴まれて上を向かされた。何事かと目を見開くとぐっと彼の顔が近ずいて来て軽い口付けを交わす。俺は全く状況が理解できず放心状態になっているとチャイムがなった。
rd「ちっ…」
らっだぁは不服そうに玄関を開けに行った。俺ははっと意識を戻して後を追う。すると玄関にいたのはぐちーつと成瀬だった。2人は汗を流しながら立っていてすごく焦った様子でいた。
pn「え″ッ?!2人ともどうしたの?!」
gt「ぺんさん大丈夫?!らっだぁに何もされてない?!」
「おいらっだぁぺんちゃん泣かせてんじゃねーよ!!」
ぐちーつは心配そうに俺に駆け寄りあわあわと手を忙しなく左右に動かしながら身の安否を確認してきた。成瀬くんはらっだぁに綺麗な左ストレートをかましていた。
rd「ぃ″っだぁ!!!!さっきぺんちゃんに右頬殴られて俺満身創痍なんですけど?!」
gt「自業自得だろ!!」
ぐちーつは俺の身が大丈夫だと分かるとらっだぁの方に近づき2人でらっだぁを蹴り飛ばしていた。痛い痛いといいつつも満更でもなさそうな彼の姿を見ているとずきりと胸が痛くなった。なぜだか微かに普段前髪で隠している右目にも痛みを感じてきてそっとその場を立ち去る。するとらっだぁの咳き込む声が聞こえた。ふと振り返るが2人が心配そうに顔を覗いていたので俺は踵を返して自室に向かった。辛かった。好きな人に裏切られたような、そんな感覚がしてすごく胸が痛くて張り裂けそうで今すぐにでも消えてしまいたかった。どんどん右目の痛みが増し、視界が狭くなっていく。パキパキと音を立てて何かが落ちているようにも感じたが、一心不乱に走っているせいでその時は何も気づかなかった。
───────────────
───────……
rd視点
gt「おいてめぇぺんさんに手ェ出したのか?!」
rd「まだ出してないってば!!!」
「ぺんちゃん泣いてたやん!!!お前嘘つくな!!」
rd「知らないよ!!気づいたらぺんちゃん泣いてたの!!だから寄り添ってあげようとしたのにお前らのせいで未遂で終わったわ!!」
gt「お前未遂って言ったな??」
やいのやいの文句を言い合っているとぱたぱたと廊下をかけていく音がした。───やばい、話聞かれたかも。呆れられたかもしれない。待って!と言おうとしたが出たのは咳と花びら。ぺいんとはくるりとこちらを一度振り向いたものの、悲しげな顔を浮かべて走っていった。言葉は全て花びらへと変貌し俺の気持ちは届かず、花を吐くのが止まらなかった。
gt「大丈夫か?!」
ぐちつぼは優しく背中を摩り、俺の体調を確認する。だが俺はそんな優しさを振り退けた。ぐちつぼと成瀬はぎょっとして俺の行手を阻んだ。
「そんな調子でぺんちゃんとこ行く気か?!死ぬぞお前!!!」
rd「俺より…ぅ″げぇっ……はっ…ぁ、ぺいんっ…ふ、ぇ″…っと、がッ…だいじぁ…ひゅ、だ…!!」
うまく力が入らない手でもう一度払い除けて廊下を歩き、階段を登る。多分ぺいんとは自分の部屋にいる事だろう。玄関から1、2を争うほど遠い彼女の部屋へ重い体を運ぶ。部屋に近ずけば近づくほど啜り泣く声が聞こえて段々と足が無意識的に早くなっていった。やっとの思いでたどり着いたぺいんとの自室の扉を勢いよく開ける。すると目を赤く腫らしたぺいんとがいた。
pn「ぁ″っ…らっ、ぐすッ……ふ…、ら…ぁ″?」
そっと近づくとぺいんとは「ぃ、いやっ…」と俺を振り退けようとしたがそんな抵抗は虚しく俺に腕を掴まれ押し倒された。拒絶された悲しさからか手に力が籠ってしまう。
pn「おねがぁぃ…だっ、から…!離し…っ、でっ…よ″!!!」
ぺいんとが顔をふるふると振っていると一輪の花が見えた。まさかと思い俺は彼女の前髪を除けるとそこには青と黄色が入り混じった綺麗な水仙が咲いていた。『花咲病』。病院で聞いたことがある。原因は愛情の欠如などであり、治療法は愛する人の温もり───────
rd「ぺんちゃん、俺以外に好きな人でも出来たの」
俺はぱっと手を離し、静かに言った。するとぺいんとは訳がわからなそうにして言った。
pn「好きな人が…ぁ″っ!!出来たのは、ひ…っ、ぐすッ…お前だろ…!!本当は…っ、ぐちーぃつのっ…ぐす…っ、ことぉ!すき、なんでっ…しょ″!!」
rd「…っは??」
ぺいんとの思いがけない言葉に俺は素っ頓狂な声を出す。何を言っているんだこいつは。否定をしようと口を開けようとするとぺいんとはまだ言いたいことがあるようでぐずぐずと泣きじゃくりながら言った。
pn「だッ…で、ぇ″…っ!!ひっ…ぐす……ぃっ、つも、いつもっお″!!俺以外のひとっ、が…っす、げんぃんっ…で、ぇ″…!はなっ………はぃ、って…る″……し…っ、」
俺はそんなことかと思いそっと抱きしめてやる。抵抗は少しされたが優しく優しく撫でてやって肩を掴んで声を張り上げて言った。
rd「それはお前が別の奴らと仲良くするから嫉妬しただけ!!俺が一番大好きで愛しているのはずっとずっとぺいんとに決まってんだろ!!今更変わるわけねぇだろ!!」
するとぺいんとは驚いたような顔をした後にまた顔をくしゃくしゃにして泣き始めた。忙しいやつだよ本当。俺はぺいんとの頬を両手でそっと掴んで触れるだけの優しいキスをした。一度離れたものの2人とも離れたくないという意思からぐっと顔を近づけて今度は深いキスをした。舌を絡め合い、彼女の上顎のざらざらとしたところを優しく撫でてあげたり、歯列をなぞった。呼吸が苦しくなったら一度口を離し、何度も角度を変えて口を交えた。何度か交わしているとごとっと何かが落ちる音がした。ちらりとそちらを見ると先ほどぺいんとに咲いていた花だった。満足してくれたようだ。───でもさ、まだまだ足りないよね?いまならいいよね?雰囲気をぶち壊すようで申し訳ないが思いついてしまったのだからしょうがない。俺はそぉっとぺいんとの腿に手を這わせて指先でなぞる。
pn「んんぅ?!ちょ、んっ…ちゅ、ぅ……まッ…!!」
ぺいんとはびくっと身体を震わせて脚をもじもじとさせ、内股にさせながら必死に何かを訴えてきた。だが俺は無視してそのまま指を脚の付け根に向かわせた。
gt「ちょぉっとまったぁああ!!!!」
「ぺんちゃん無事ってWow………」
rd「ぷはっ…あーもぉなんだよぐちつぼぉなるせぇ。折角いいところだったのに」
俺はぎゅぅっと混乱しているぺいんとを抱きしめる。ぐちつぼは俺からぺいんとを引き離そうと必死だった。成瀬は……目の前の光景が驚きなのか放心状態だった。結構アホずらで面白い。
gt「ぅ″おぉぉぉおおい!!!はよぺんさん離さんかい!!!!!」
rd「いやですぅー俺のぺんちゃんでーす。」
その時つい出来心でそぉっと片手をぺいんとの腿に這わせて先程と同様に指先で撫でてやった。
pn「んひぅ″ッ?!♡」
「「「…………」」」
rd「ほら、ぺいんともいいってさ。」
ぺいんとははっとして下を向き、ぷるぷると身体を震わせていた。その姿はあまりにも面白くて可愛くて笑いが出そうになる。するとガンッと顎を何者かに強打された。
pn「馬鹿!!!!んで今すんだよ!!!ばーか!!!!」
ぱたぱたと部屋を出て階段を駆け降りていった。行き先は分からない。ただ可愛いということだけは分かった。
rd「…うちのぺいんと、照れ屋さんでめっちゃ可愛くない?」
そんなことを言ったら次はぐちつぼから旋毛に拳をお見舞いされた。人の急所狙うとか結構あり得ないよな。俺は2人からの無言の圧を頂いたのでぺいんとの元に向かう。だが、その前にこの2人をどうにか帰らせなければいけない。
rd「ねーぇ?ちゃんとぺんちゃんから許可貰ってから手出すからさ…帰ってくれない?」
「「断る。」」
rd「さっきのぺんちゃん見たでしょ?!恥ずかしがり屋さんなの!!!人いたら出来る訳ないでしょ!!」
2人は先ほどの姿が目に浮かんだのか渋々承諾し、帰っていった。許可なんて取るわけがない。勿論拒絶されたらやめるが、拒絶されない限りはやるに決まっている。だって付き合ってから2人きりの時はぺいんとは甘えん坊になり、よくキスをせがんできた。でも最近は誤解ではあったがぐちつぼのことを俺が好きだと思っていたからか頼んでこなくなった。そんなのさぁ!!寂しかったに決まってんだろ!!!!俺は急いでぺいんとを探しにいく。部屋を出て階段を降りているとシャワーの音が微かにした。風呂場にいるのかと思い風呂場へ向かった。
風呂場に着いて脱衣所の扉を開けるとシャワーの音に紛れて微かに甘い声が聞こえてきた。俺はバレないようにそっと風呂場の扉に耳を寄せ、聞き耳を立てた。
pn「ぁっ…♡ん、ぅ″…ら、らぁ″ッ♡すきっ…す、き…っ♡あ″っ、ぁ″ッ♡♡ぃ″っ〜〜〜〜〜!!!!!♡♡♡♡」
振り絞るような声が聞こえたので白濁をきっと零したのだろう。俺の頭にはシャワーの音など気にならないほどに彼女の荒い息遣いだけが響いていた。すると突然息の音が少し聞こえづらくなった。気づかれてしまっただろうか。
pn「まっ、て……そこにいるのって、だれ…?」
心配そうな声色をしていたのでぐちつぼや成瀬だと思っているのだろう。流石に名乗らないのは可哀想だと思い、風呂場の扉を開けて顔を出した。
rd「らっ…………だぁで────────」
pn「え″ッ?!?!らっだぁ?!?!」
ぺいんとはわたわたと忙しなく手を動かして少し心の整理が出来たのか我に返って下半身を隠す。でも下半身だけ隠すのではぷっくりと膨れた胸を隠すことなど出来ないので正直無意味と言っていいだろう。
pn「ぁっ、あの…これは………その…ぉ……」
ぺいんとは茹蛸みたいに顔を真っ赤に染めていた。こんなに美味しそうなものは今すぐにでも食べてやりたがったがその気持ちをぐっと堪えてぺいんとに問う。
rd「俺のこと考えてイったの?」
沈黙の後、こくりと小さく頷いた。そのままぺいんとは顔を逸らそうとするので頬をがっちりと掴んで口を塞いだ。先程よりもいやらしく舌を絡ませ愛でるように丁重に舌で口内を犯した。トントンと腹を叩かれ、俺は仕方がないのでそっと唇を離したが銀色の糸だけは俺たちを繋ぎ止めてくれる。
rd「嫌?」
pn「ぃっ……、いや、じゃッ……」
顔を先ほどの何倍も赤く染めて俯きがちに言った。その先の言葉を知りたいんだけどなぁ。俺はするりとぺいんとの脚に手を這わせ、優しく撫でてやる。
rd「嫌なの?嫌じゃないの?」
pn「ぃや、じゃ…な、ぃ……。ぃ、いわせる…な……ばか…っ、」
お腹をまた叩かれたが先程よりも優しく照れ隠しだと分かる。こういうとこが可愛いんだよね。愛おしいものを愛でるように俺は片手をぺいんとの頬を添えて言った。
rd「俺がお前のこと嫌いになるわけないから。ずっとずっと愛してるよ。」
pn「…ッ!あぁッ…!!俺もずっとらっだぁのこと愛してるからな!」
目に涙を浮かべてそう告げた彼女はとても綺麗で愛おしかった。
はい、一旦区切りますね。いやR-18書いてもいいんですが他にR-18書いてるのでそれ書いて、これが好評だったら書こうかなぁとは思ってます。
では〜
コメント
3件
わああああああああまってまって尊い尊いて🤦♀️💓 あのまず、ぐちーつと成瀬の保護者感がめっちゃ好きですwらっだぁ結構殴られててw可哀想とはちょっっと思いましたが、この関係好きですw ぺんちゃんもう可愛すぎですよ🫶あのらっだぁに襲われた恥ずかしさで殴るの可愛いくて好きです... らっだぁもどんなに殴られようと、ぺんちゃん愛がすごいの好きです。無理矢理にでもヤろうとしてたし...w