僕は徐々に何かを理解した。やっぱりおかしいあんなに人と話すのが好きな彼女が口を開かない。
感じていた違和感というのはそこだけじゃないということもなんとなくだがわかっていた。なのに
彼女を止めようとしない。
それとも出来ないのか自分で。
なんだかさっきより物事の考える力が大きくなってきた気がする。
彼女は足を止めた。
「まだ分からないの」
前を向きながら顔を見せずに自分に言った。
「まだ分からないのって、何がさ」
まるでこうするのが最善だったかのように聞いてしまった。
でもその言葉に対して彼女が再度口を開くことは無かった。
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