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(紗代子)「……ん?」
(紗代子)「ここは……」
(西行寺幽々子)「冥界よ」
(紗代子)「冥界……ああ、そうか」
(紗代子)「死んだんだね……」
(西行寺幽々子)「……驚きなどはしないのね」
(紗代子)「私は長い時間で生きてきただからね。そんなに簡単に驚きはしないさ」
(紗代子)「私、この後どうすればいいの?」
(西行寺幽々子)「閻魔の裁きを受けてから」
(西行寺幽々子)「その後はあなた自身が」
(西行寺幽々子)「決めるわ。」
(紗代子)「そっか、しばらくはここにね」
(四季映姫)「博麗の巫女」
(紗代子)「……閻魔」
(紗代子)「そう、あなたが閻魔ね」
(四季映姫)「……これからあなたに裁きを受けます。輪廻転生するか天国か地獄かは」
(四季映姫)「私が決めます。」
(紗代子)「分かった。好きにするといい」
(四季映姫)「覚悟はいいでしょうか?」
(紗代子)「ええ」
(四季映姫)「あなたは輪廻転生。」
(四季映姫)「つまり、生まれ変わります」
(紗代子)「私が?」
(紗代子)「輪廻転生?」
(四季映姫)「ええ」
(西行寺幽々子)「良かったわね。」
(紗代子)「……」
(四季映姫)「嬉しくないのか?」
(紗代子)「もちろん、嬉しいわ」
(紗代子)「……でもね」
(紗代子)「私が輪廻転生してもいいの?」
(紗代子)「どうしてかと言うと」
(紗代子)「昔のようにあの子たちと一緒になれない。そばにいてあげられない。」
(紗代子)「あの子たちが生まれ変わっていることは知っている。」
(紗代子)「でも、歳は違う。」
(紗代子)「出来ることならそばにいたい。」
(紗代子)「もう二度と死なせたくない。」
(四季映姫)「……幽々子」
(四季映姫)「あの子を呼んでください」
(西行寺幽々子)「ええ」
(西行寺幽々子)「連れてきたわ」
(四季映姫)「博麗の巫女、顔を上げて」
(紗代子)「……?」
(四季映姫)「幽々子の方に見なさい。」
(紗代子)「……」
幽々子の方に見ると幽々子のそばに
真一郎がいる。
(紗代子)「真一郎?」
(真一郎)「紗代子!」
タッタッタッ!
ギュッ!
(紗代子)「真一郎……どうしてなの?」
(真一郎)「どうして……ここに?」
(四季映姫)「彼らが亡くなってここに来た」
(四季映姫)「私から裁きを受けて輪廻転生をすることが決まったのよ。」
(四季映姫)「次々と生まれ変わっていくうちに彼が「紗代子と一緒にいたい」とそう言った。何を言っても聞かなくて仕方なくここにあなたを待ち続けていました」
(紗代子)「……どうしてそんなことに?」
(真一郎)「……あなたのことが好きだから」
(真一郎)「一緒に生まれ変わりたい。」
(紗代子)「……!」
(紗代子)「……ありがとう」
(紗代子)「待たせてごめんね」
(真一郎)「……」
(紗代子)「先にあの子たちと一緒に生まれ変われば良かったのに……」
(紗代子)「こんなにここにいて」
(真一郎)「……」
(真一郎)「あなたを1人にしてはいけない」
(真一郎)「そう思ったからだ。」
(真一郎)「あなたと一緒にいる。」
(真一郎)「それが俺のささやかな願い」
(紗代子)「……そっか、ありがとう……」
(紗代子)「……ほら、行こう。」
手を繋いで閻魔の元へ行った。