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のーねーむ
14
羽海汐遠
14,054
「はっ! 私寝ちゃってた!?」
ひかりは勢いよく身体を起こした
毛布がずるりと落ちる
ぼやけた視界の先には
保健室の白いカーテン
「あれ……」
どれくらい寝ていたんだろう
頭はまだ少し痛いけど
さっきより楽になっている
その時すぐ隣から声がした
「おきた?」
「ひゃっ!?」
驚いて振り向くと
椅子に座った透がいた
頬杖をつきながら
ぼんやりひかりを見ている
「と、透!!?私どれくらい寝てた!?」
「今昼休み」
「ご、ごめんね待たせて」
「大丈夫…」
椅子の横には私の鞄…
するといきなり身を乗り出してくる
ひかりが慌てて後ろへ下がると
透も不思議そうに追いかけてきた
「な、なんでこっち来るの!?」
「熱あるかみるだけ」
透の手が額へ伸びる
「……さっきよりへった?」
「まぁ…寝たからね……」
「よかった…」
安心したように笑う透
やっぱり好き
でも透きっと幼なじみとして心配してるだけ
そう思うと少し苦しくて
「なんか顔赤くない?」
透は不思議そうに瞬きをする
「き、気の所為だよっ!」
「そう?」
その後帰ることにした
「そういえば透早退してよかったの?」
「いいのひかり送るほうが大事だから」
「っ……///」
さらっと言われてまた照れてしまう
てちてちと効果音がつきそうな歩き方がかわいい
「ひかり?」
「ひゃ、ひゃい!?」
急に呼ばれて変な声が出た
「どうしたの?」
「い、いや何でも……」
「また抱っこする?」
「だ、大丈夫!///」
その瞬間
ふわっと風が吹いた
透の髪が揺れる
同時に少しよろけた私の身体を
透が咄嗟に支えてくれた
「わっ!?」
「大丈夫?ふらふらしてるよ?」
透から女の子らしい花のいい匂いがした
「っ……だ、大丈夫///……」
「……まだ頭痛い??」
「ちょっと休む?」
「へ、平気だから///!……」
「ほんとー?」
透は疑うように覗き込んでくる
透がじっと見つめてくる
その視線に耐えられなくて
「見ないで……///」
「なんで?」
「恥ずかしいから……///」
限界でしゃがみ込みそうになる
でも透は隣で首を傾げている
「ほんとに大丈夫?」
「大丈夫じゃない……」
「病院いく?」
「そういう意味じゃなくて……!」
透は数秒考えてから
「やっぱりむずかしい……」
呟いた
私が歩き出そうとすると
きゅっ
透が制服の袖を摘んでいた
「……透?」
「一緒に手、繋ご?」
「っ///!?」
「ひかり、体調わるいし…」
きっと深い意味はない
転ばないようにとか
そういう理由
でも好きな子から言われたら
意識しない方が無理だった
思わず固まっていると
「いや?」
少しだけ不安そうに透が聞く
その顔に弱い
「ぅ……ぃ、ぃやじゃないけど……///」
小さく答えると
「んふっ良かった」
そう笑いながら私の手を握る
「透の手、あったかい」
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