コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
そんなこんなで時間はどんどん経って、第二次世界大戦半ば。
「伊華、本当にiоは寂しいけど、枢軸国のドールでお泊りする事になったんね。だから、二、三日ここをあけるけど、しっかりご飯食べて、寝て、元気にするんよ」
iоの肩に優しく手を置いて姉さんはiоにそう言い付けたんね。
「姉さん、何言ってるんね。たった数日なんね。心配し過ぎなんね」
ため息交じりの声で姉さんにそう言うと、「だって」って言う言葉に続いて姉さんは話し始めたんね。
「こんなに可愛い妹と数日でも離れたら、癒しが足りなくなるんね!たった数日じゃなくて、数日も!なんね!」
姉さんの必死の訴えにはちょっと困っちゃうんね。でも、これがiоの日常でもあるんね。
「大丈夫なんね!ファミリーの皆もいるんね!姉さんは久しぶりに会う姉さんのお友達と楽しんできてなんね」
元気よくiоはそう返事するんね。ファミリーの皆ってのは、iоが生まれた時に居たガタイのいい男達の事なんね。見た目はすんごく怖いけど、皆根は優しかったんね。何人か性格が、とち狂ってる人も居るけど、そういう人は皆、姉さんやイタ王さんとオハナシしたら皆いい人になってるんね。不思議なんね。
確か、周りのファミリーの人じゃ無い人は、iоのファミリーをイタリアンマフィアって呼んでたんね。
「何してるんだ?王華」
姉さんが渋ってると、iо達ドールのリーダー、愛華が玄関のドアを開けてここに来てたんね。ため息交じりの声で呆れたように壁に手を付いて愛華はそう言ったんね。
「あ!愛なんね!久しぶりなんね!」
姉さんは嬉しそうに声をあげたんね。
「久しぶりだな。で?丸一日遅刻した言い訳を聞こうじゃないか。皆、体調の悪い中、こうして、最後になるかもしれない、再会をしていると言うのに、全くもってお前は。そこは王華の主に似なくていいだろう。何故、二人揃って、遅刻魔になっているのかが不思議で堪らん。確かに、王華は、何か大切な会議などはしっかりと遅刻せずに来るが、こういう親交会等には何時も遅れる。何故改善できないんだ?」
一言姉さんと言葉を交わすと愛華はお説教を始めたんね。
「だって!伊華と離れたくないんね!」
正座をしてお説教をされてた姉さんが反論したんね。姉さん、シスコン?かもしれないんね。
「はぁ~。別に伊華をお泊り会に連れてきても良いんだ。だが、王華、お前の性格からしてそれは嫌なのだろう?それに、伊華の性格からして、伊華へのストレスが増えるだけだ。たった数日だろう?ちょっとは我慢しろ」
大きなため息をついてから、愛華は呆れたように、半ば諦めたようにそう言ったんね。
「だ~か~ら~!たったじゃなくて、数日も!なんね!」
「知るか!早く行くぞ。津炎も、炎帝も待っているんだぞ」
「あ!痛いんね!痛いんね!伊華〜!」
姉さんが駄々を捏ねてると、愛華が姉さんの首根っこを掴んで連れて行ったんね。
「騒がせてすまん。フィンランドの所でお泊り会をしている。数日たったら返す。じゃ」
そう言って、愛華は空いてる片手をヒラヒラ〜って振って家を出てったんね。