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#目黒蓮
machi
971
sakkun side—–
-——佐久間くんが俺だけのものだったらいいのにな——-
一瞬、頭が追いつかなくて、間抜けな返事をした。
数秒経って言葉を理解した時、驚きと同時にチクりと胸が痛んだ。
蓮がいままで見たことのないような柔らかくて、少し傷ついたような顔をしてたから。
思わず真顔でガン見したよね。
なんて切ない顔してんだろうって目が逸らせなかった。
少女漫画も愛読する俺にとっては、絶対に見たことある表情。
そう、いわゆる・・・「恋してる顔」だった。
なんで俺にそんな顔見せんだよって、なんか申し訳ない気持ちになった。
えっ!?
俺に!?
しばらく真顔で感傷に浸っていたら、急に我に返った。
恋してる顔・・・は?!え?!
さっき、「佐久間くんが」って言ってた?!ええっ!?
とたんに脳内がやかましくなる。
俺だけのものだったら? 蓮だけの俺って事?!
え?パニックパニック!!どゆこと?!
言葉を理解したら、一気に顔が熱くなった。
自分でも顔が赤くなっていくのが分かるくらい。
急に蓮がソファから立ち上がって、早口で何か言ってる。
いつもゆっくり歩くのに今日は早足で、逃げるように楽屋を出て行った。
その姿を呆然と見つめながら、取り残された俺。
-——————–
そして今に至る。
s:「っ・・・・本当?」
あ、変な聞き方したかも・・・・と言ったそばから後悔する。
答えを強制的に言わせようとする聞き方だと思ったから。
でも、なんであんなこと言ったのか。
あの言葉は本当なのか?冗談なのか?
俺には謎が残っていた。
まあ、あの後落ち着いてから、冗談だったかもな・・・なんて思ったりもしたんだけど。
蓮はイタズラ好きでも、人の気持ち弄ぶような嘘はつかない。
俺の様子を見て何も思わないはずはないだろうし、冗談だったらその場で笑い飛ばすだろう。
だから、余計に真意が知りたかった。
暫しの沈黙の後、蓮が口を開いた。
m:「佐久間くん、あの・・・電話じゃなくて会って話がしたい。」
s:「へ?!」
蓮からは「本当だった」か「冗談だった」の2択じゃない 意外な返事が返ってきた。
m:「遅い時間だけど、ダメかな?」
s:「えっと・・・。」
蓮の申し出に少し考える。
確かに俺も会って話しを聞きたいと思ってはいたけど・・・。
今は真夜中で、会うとしても移動とかあるからもっと遅くなる。
俺は別にいいけど、忙しい蓮の休む時間が削られるのは嫌だった。
s:「・・・でもお前、明日も早いだろ・・・?」
m:「早いけど、これだけは直接会って話しておきたい・・・。」
どこか真剣でちょっと怖さを感じるくらいの低い声に、俺はたじろぐ。
s:「で、でも・・・。」
m:「これだけは譲れない。」
そんな風に強く言われたら、こっちは折れるしかない。
蓮も頑固なところがあるから、言い出したら譲らないだろう。
s:「・・・わかった・・・。でも条件がある。俺が、お前の家に行く。まだ家じゃないだろ?一旦帰れ。」
m:「え?いいの?」
s:「そっちの方が俺が安心。」
m:「安心って(笑)、俺子供じゃないよ。」
s:「いいから、住所送っとけ!」
m:「・・・わかった。ありがとう。気を付けてきてね。」
電話を切った後、思わず力が抜けてソファの背に倒れこんだ。
予想外な展開。
俺的には電話でちょっと話してさ、案外あっさりした答えが返ってくるんじゃないかと思っていた。
てか望んでた。
あれは冗談だよ~ とか。
俺が単に意識しすぎたんじゃないか とかさ。
s:ツナぁ~・・しゃちぃ~・・、俺マズったかもぉ・・・・。
俺はソファの上で寝ている飼い猫2匹に助けを求めるように、情けない声で呼びかけた。
コメント
1件
うわ、これは……胸がぎゅっとなる展開だね。佐久間くんが蓮の「恋してる顔」に気づいて一気に意識し始める流れ、すごく丁寧に描かれてて没入したよ。特に「俺だけのものだったらいいのにな」って言葉を反芻しながらパニックになる佐久間くんの心境がリアルで、思わず一緒にドキドキしちゃった。深夜に会って話すって決めたのも、相手を思っての優しさがにじんでて、二人の関係性がじわじわ深まってる感じがたまらない。続きが気になる——!