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「井萌来たか。」
「もち☆。んで、秘策って?」
「こいつだ。」
僕が指差した先にいるのは
「山末ぇ?」
「そう。山末が秘策だ。」
「どういうこちだい?」
「山末に面会として入ってもらう。」
「あ、そういう事?」
「それって君らがやるのとなんか変わる?」
山末が質問してくる。
「事情聴取よりも面会のほうが気が楽だろ。お前になら話すかもしれんし。」
「山末は事件について何も知らなくて交番の人が永野が捕まったと喋っていて知ったから来たということにして会ってもらう。監視もされてないって言ってたと永野言っといてくれ。超小型埋め込み型カメラで監視するが。」
「なんだぁー結局監視すんのかぁー」
井萌が呟く。監視しなければ何の意味もないだろ。後から映像を共有することもできない。
「じゃあ、頼んだ。十分後に来てくれ。」
「「りょうかーい」」
永野が面会室に入ってくると僕と井萌は身構える。あのガラスは特殊だ。割れることはない。
「永野ーやっほー。」
「ああ。涼子」
山末涼子。僕らが面会に言ってもらっているバンドマンだ。永野は山末が好きだったはずだから僕らが行くより少しはいいだろう。
「何をやらかしたのさ?」
「いや、なんか急に…事件の犯人に疑われてるんだよ。」
「え、そんな事ある?」
「まあな。俺がこはるのストーカーっていう情報がどっかから出たらしい。」
「え、こはるちゃんが殺された事件の容疑者なんや…。ちなみに監視はしないから楽しく喋ってくださいって刑務所の方が。部屋を見てカメラがないことも確認したし。」
「そうなん。じゃあちょっと話そう。」
僕と井萌は監視室で面会室の様子を見ている。
「白状してくれたらいいけど…」
「ほんとだな。山末に任せよう。」
「うん。」
あいつなら大丈夫。そう信じて、会話を聞く。
「ーーー」
「ーーーー?ーーーww」
「ーーーーーーwwwww」
「んでさー、どこまでがほんとなのさ?」
「何のこと?」
「こはるちゃんの事件の事。」
永野が軽く睨みつけてくる。
「全部警察の勘違いだよ。」
「でもさぁー、警察が捕まえに動くくらいだからさ、指紋くらい取れてるんじゃない?」
「え、まじ?」
「いや、聞いてない。それくらいは取れてるんじゃないかなーって。」
永野が一瞬だけ焦った表情をした。会話を聞いてもちょっと焦ってそうだし。
「まじ?俺殺人犯扱いされる?」
「かもしれない。」
そこで、警官が永野の方に入ってくる。
「面会時間終了だ。永野行くぞ。」
まじかよ。
「じゃあな。」
「うん。」
そのころ監視室では情報を逃すまいと集中してモニターを見ていた。
『まじ?俺殺人犯扱いされる?』
山末ナイス。もう少し聞き出せ。
『かもしれない。』
山末が返しているのがきこえてくる。
「山末流石だねー☆」
「ほんと。」
こちらでそんな事を話しているとそこで、警官が永野の方に入ってくる。
『面会時間終了だ。永野行くぞ。』
はぁ?もう少し聞き出せそうだったのに…邪魔な警官め。
『じゃあな。』
『うん。』
もう少し話させろや。聞き出せそうだったのに。仕方なく井萌と一緒に山末を迎えに行く。
コメント
8件
やっぱ君書くの上手いよね。
あおいです、こんばんは🌷 第9話、じりじりする展開でしたね!山末さんの「指紋くらい取れてるんじゃない?」が永野にグサッと刺さって、一瞬表情が固まったところ、すごく印象に残りました。あの焦りは何か隠してる証拠ですよね…。せっかく探りを入れられそうだったのに、警官が入ってきて打ち切られたのがもどかしくて、思わず「あー!」ってなりました。 次が気になります!読ませていただいてありがとうございます🩷