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プレイヤーたちはオンライン掲示板や攻略サイトで、ある名前を何度も目にする。
**「魔帝ロスティル」**──その存在は、ゲーム内のキャラクターたちの恐怖の象徴であるだけでなく、プレイヤー界隈でも畏怖されている。
「歴代ラスボスの中でも、あの魔帝を越える者はいない」
「一度も正体を見た者はいないのに、攻略情報だけが出回る」
「学院を襲った魔物の数、規模、行動パターン…全てがプレイヤーを絶望させる」
誰も戦略を立てられず、誰も正面から立ち向かえない。
噂では、ロスティルは生徒や市民には手を出さず、学院の研究員や権力者だけを標的にしている。
その完璧なバランス感覚も、プレイヤーには「理不尽すぎる絶望」として伝わる。
掲示板のログには、こう記されていた:
「魔帝ロスティル…奴はRPG史上最強のラスボスだ。全てのプレイヤーが挑戦したくなる存在。でも、誰も勝てない。正体は謎。姿も不明。唯一確かなのは、奴の影がいつも世界を動かしていることだけだ。」
その名は、単なるゲーム内の敵としてではなく、伝説としてプレイヤーに語り継がれる存在になっていた。
プレイヤーたちはその話を肴に夜を明かし、次のプレイではその影を追い求める――しかし、ロスティルの正体や意図に辿り着く者は誰もいない。