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授業中
今日は珍しく
朝からずっと雨だった
窓を打つ雨音を聞きながら
ソアは何度もテオの方を見る
ソア
「……。」
なんかおかしい
授業中も静かだし
顔色も悪い
先生
「じゃあここ、カン・テオ。」
テオ
「……。」
先生
「カン?」
少し遅れて
テオが顔を上げる
テオ
「……はい。」
クラスがざわつく。
セナ
「絶対体調悪いじゃん…。」
ソアも同じことを思っていた
でも
昼休みに聞いても
テオ
「平気。」
それしか言わなかった
放課後
ザーッ…
強くなる雨
帰る準備をしていると、
テオが小さく咳をした。
ソア
「……テオ。」
テオ
「ん。」
ソア
「熱あるでしょ。」
テオ
「ない。」
ソア
「嘘。」
額に触れようとすると、
テオが少し避ける。
ソア
「なんで避けるの。」
テオ
「平気だから。」
ソア
「そういうとこ嫌。」
その言葉に、
テオが少し黙る。
ソア
「頼れって言ったの、そっちじゃん。」
静かな教室。
雨音だけが響く。
テオはゆっくり目を伏せた。
テオ
「……心配かけたくない。」
ソア
「かけてよ。」
テオ
「え。」
ソア
「彼女なんだから。」
「そういう時くらい頼って。」
言った瞬間、
自分でも少し恥ずかしくなる。
でも。
テオは驚いたみたいに、
じっとソアを見ていた。
テオ
「……反則。」
ソア
「何が。」
テオ
「好きになる。」
ソア
「もう付き合ってる。」
思わず言い返すと、
テオが小さく笑った。
でも次の瞬間。
グラッ
テオの身体が揺れる。
ソア
「っ、テオ!?」
慌てて支える。
熱い。
制服越しでも分かるくらい、
体温が高い。
ソア
「もう、全然平気じゃないじゃん…!」
テオ
「……ごめん。」
弱った声。
そんな風に謝られると、
怒れない。
結局、
ソアの家で休ませることになった。
ソア
「はい、座って。」
テオ
「……お邪魔します。」
いつもの余裕がなくて、
少し大人しい。
ソアは急いでタオルと水を持ってくる。
テオ
「ありがと。」
ソア
「薬飲める?」
テオ
「子供じゃない。」
ソア
「さっき倒れそうだった人が何言ってるの。」
テオは少しだけ拗ねた顔をする。
珍しい表情に、
思わず笑ってしまう。
テオ
「……笑った。」
ソア
「だって。」
「そんな顔するんだ。」
ソアが濡れた髪をタオルで拭こうとすると、
テオがじっとこっちを見る。
ソア
「……なに。」
テオ
「近い。」
ソア
「看病してるの。」
テオ
「ドキドキする。」
ソア
「熱のせいでしょ。」
テオ
「ソアのせい。」
またそういうこと言う。
でも今日は、
いつもより少し弱っていて。
だから余計に、
愛しく見えた。
タオルを持つ手を、
テオがそっと掴む。
ソア
「?」
テオ
「……来てよかった。」
ソア
「……。」
テオ
「お前のとこ、落ち着く。」
外では、
まだ雨が降っている。
でも今は、
その音すら心地よかった。
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