テラーノベル
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金曜日の午後八時。都内にある、少し照明の落ちた隠れ家風の居酒屋。その奥にある個室から、ひときわ賑やかな笑い声が漏れていた。
🩷「かんぱーーーい!!!🍻✨ 」
ジョッキを勢いよく掲げたのは、すでにテンションが最高潮に達している佐久間大介だ。つられて、向井康二と深澤辰哉も
🧡、💜「かんぱーい!」
と笑顔でグラスを合わせる。ただ一人、渡辺翔太だけが
💙「……うぃ」
と気の抜けた返事をしながら、気怠げに生ビールのジョッキを傾けた。
🩷「いやー、やっと集まれたね。この4人!」
🧡「ほんまそれな! 俺なんかふっかさんに『今週どこ空いてる?』って3回はLINE送ったで? 毎回『その日は照とジム』とか『照と買い物』とかばっかりで、全然捕まらへんねんもん!」
康二が突き出しの枝豆をつまみながら、口を尖らせる。
💜「ちょっと康二、人聞きが悪いこと言わないでよ(わら)。
ちゃんと空いてる日教えたじゃん」
深澤はレモンサワーを喉に流し込み、ふはっと笑った。
💜「それにしてもさぁ」
と深澤がニヤニヤしながら視線を移す。
💜「翔太、席についた瞬間からもう眠そうな顔してるんだけど。まだ一杯目のビールが半分も減ってないよ?」
💙「眠くねぇわ」
翔太はふいっと顔を背け、気まずそうに足を組み替えた。
💙「てか、何で俺がこの『彼女会』に強制参加させられてんの。最初にふっかから『飯行くぞ』って言われたから来たのに、店着いたらこのメンツで、しかも机の上に『本日のテーマ:彼氏との近況報告』とか書いたメモ置いてあるし。完全にハメただろ」
🩷「ハメてないハメてない!これは正当な招集です!」
佐久間が身を乗り出し、翔太の顔を覗き込む。
🩷「だって翔太、舘さんと付き合ってからさ、肌のツヤが一段と良くなってない? 完全に『愛され彼女』のオーラ出まくってんじゃん!」
💙「は? 意味わかんねぇ。肌のツヤは毎日の丁寧なスキンケアの成果だから。アイツは関係ねぇし、どっちかっていうとアイツが勝手に過保護なだけ」
吐き捨てるように言う翔太だが、その耳たぶがほんのり赤い。
💙「昨日もさ、俺が夜遅くまでスマホゲームやってたらさ。メッセージが来て。開いたら
『肌が荒れるから夜更かしはほどほどにね。ちゃんとベッドで温かくして寝るんだよ、涼太より』
って、ご丁寧にお洒落なハーブティーの写真付き。マジでオカンかよって」
🧡「うわあああ!ごちそうさまです!!」
康二が自分の胸を両手で押さえて悶絶する。
🧡「しかも『涼太より』って自分で入れるあたりが舘様クオリティやなぁ〜。でも翔太くん、そう言いながらLINEの画面スクショして保存しとるやろ?」
💙「するわけねぇだろ!……まぁ、通知は消さずにちょっと残しといたけど」
💜「残してんじゃんわら。ツンデレがすぎるわ」
深澤が呆れたように笑う。
💜「でもいいじゃん、マメでさ。うちの照なんて、筋肉に夢中になりすぎて、こないだ久々のデートだったのに、手を繋いだ瞬間に『お、ふっか、前より前腕伸筋が引き締まったな』とか言い出して。そのあとカフェ入っても『このプロテインの成分が〜』って1時間語られたからね? 俺、照じゃなくてプロテインと付き合ってんのかなって思ったわ」
🩷「あははは!!照最高すぎる!!ブレないねぇ!」
佐久間がケラケラと笑いながらテーブルを叩く。
🩷「でもふっか、なんだかんだ文句言いながら、嬉そうに『へぇ〜そうなんだぁ』って聞いてあげるでしょ?」
💜「まあね……」
深澤はグラスの縁を指でなぞりながら、少しだけ声をトーンダウンさせた。
💜「プロテインの話してるときの照、目がキラキラしてて少年のように可愛いから、結局『うんうん、すごいねぇ』って甘やかしちゃうんだけどさ。でも、たまには映画館でポップコーン半分こするとか、そういう普通のイチャイチャがしたいわけ!」
🧡「ふっかさん、それ贅沢な悩みやで〜」
康二が深くため息をつき、おしぼりをいじり始める。
🧡「うちのめめなんて、普段はクールやのに、二人きりになったときの間合いの詰め方がバグってんねんから」
その言葉に、佐久間の目がキラリと光った。
🩷「おっ! きたきた! 康二と蓮の最新エピソード! 早く喋って! 俺のビールが進むから!」
🧡「聞いてや! こないだめめが仕事帰りに俺の家に来たんやけど、結構疲れてたみたいでさ。
『お疲れ様、ご飯できてるで』
って声かけたら、返事もせんと後ろからガバッて抱きしめられて。耳元で、あの低い声で
『……5分だけ、このままでいさせて。充電させて』
って言われてん。俺、心臓がバクバクいうて、作ってた味噌汁の味見どころじゃなくなってもうたわ!」
🩷「ギャーーー!!!(バシバシと机を叩く音)」
佐久間が椅子から立ち上がりそうな勢いで悶絶する。
🩷「めめ、少女漫画のヒーローじゃん!! 何それずるい!! 『充電させて』は反則!! 全佐久間がスタンディングオベーションしたわ!!」
💙「声がデカいんだよ、佐久間……」
翔太がうるさそうに耳を塞ぐ。
💙「つーか康二、思い出し照れで顔真っ赤だぞ。ゆでダコかよ」
🧡「だって恥ずかしいやんか!! そのあとご飯食べてるときも、じーっと俺の顔見て『康二の飯が一番うまい』とかサラッと言うねんで? あいつ、自分のカッコよさ自覚してやってるわ、絶対!」
💜「めめは無自覚なのが一番タチ悪いんだよなぁ〜」
深澤がフライドポテトを口に放り込みながら頷いた。
💜「佐久間。阿部ちゃんとはどうなの? あそこは一番平和で、阿部ちゃんが佐久間に振り回されてるイメージだけど」
🩷「ん〜、みんなそう思うでしょ?」
佐久間はニヤリと不敵な笑みを浮かべ、少し声を潜めた。
🩷「でもね、阿部ちゃんって普段はすっごい優しくて俺のワガママなんでも聞いてくれるのに、たまにダークな一面というか、男の顔が出るんだよね」
💙「ほう……?」
それまで興味なさそうにしていた翔太が、わずかに身を乗り出した。
🩷「こないだ、俺が他の男友達と夜に遊びに行くって連絡したの。そしたら、いつもなら『楽しんできてね!』ってスタンプ来るのに、その日は
『へぇ、誰と行くの?どこで飲むの?帰りは何時?』
って、笑顔の絵文字付きで細かく聞いてきてさ。で、俺が
『ちょっと遅くなるかも!』
って返したら、
『遅くなったら……ちゃんとお仕置きだからね?』
って、あの綺麗な笑顔の自撮り付きで送られてきたの!! マジで心臓止まるかと思ったし、速攻で一次会で帰ったわ!!!」
💜「出た、阿部ちゃんの『絶対怒らせちゃいけない笑顔』!」
深澤がガタガタと肩を揺らして笑う。
💜「あいつ、インテリなだけあって、束縛の仕方が一番スマートで一番怖いタイプだわ(笑)」
🧡「阿部ちゃん、怒らせたら絶対あかんタイプやん……」
康二がゴクリと唾を読み込む。
🧡「なぁ佐久間くん、お仕置きって何されたん?」
🩷「それは秘密ー!! ベッドの上の話はここまでにしときますー!!」
💙「生々しいんだよ、バカ!」
翔太がすかさずツッコミを入れ、自分のレモンサワーを一気に飲み干した。
💙「はぁ……どいつもこいつもノロケばっかで胃がもたれてきた。ちょっと店員さん、レモンサワー追加で。あとウインナー炒め」
💜「翔太、口では嫌がりながらもしっかり付き合ってくれるの優しいよね」
深澤が愛おしそうな目で翔太を見る。
💜「よし、夜はまだまだこれからだし、次は『彼氏への不満』と『ここだけの秘密』を暴露し合おうか!」
深澤の宣言に、康二と佐久間が「おー!」と拳を突き上げる。
🧡「じゃあ次は、翔太くんからスタートで!」
💙「なんで俺からなんだよ!!」
居酒屋の喧騒に紛れて、翔太の抗議の声が響く。4人の秘密の夜は、まだ始まったばかりだった。
コメント
4件
まってました!彼女会!! 彼女組の口から語られるノロケはその場でリアルタイムで見ている感じのお話とはまた違う尊さがあって最高!!! それはそれとしてお仕置きの内容気になります、、、(笑)
あー、めっちゃ楽しかったです! 4人それぞれの「彼氏自慢(&ちょっとした愚痴)」の温度感が絶妙で、読んでるこっちまでニヤニヤしちゃいました。 特に康二くんの「めめに後ろから抱きしめられて『充電させて』」エピソードは反則級ですね…!あれは心臓持たない(笑)。 あと、阿部ちゃんの「お仕置き」LINEもヤバい。笑顔の♡♡♡付きって最高に怖いし最高に甘い。 翔太くんは終始ツッコミ役でありながら、しっかり飲み物頼んでノロケ話に付き合ってるのが愛おしかったです。 「この4人の距離感、最高だな」って思える第39話でした!
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楪羽*yuzuriha*
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