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Darkness

1 - #1 二…三人

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2022年05月14日

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一瞬だった。

目の前が真っ暗になった。


暗闇にいた。





私達は…前から、ずっと。





もう11月だ。時の流れが早いような遅いような、分からない感覚に囚われていた。

ある通学路を、私は友人と共に歩いていた。


「なんだろ…なんか体がだるいんだよね」

「そうか…なんで今日来たんだ」


堂崎魁斗は私を心配してくれている。

素直に嬉しい。


「別に大丈夫でしょ…風邪ひいてる感じしないし」

「そうか、ならよかったな」

「ところでさ、なんか秋なのに妙に暑くない?」

「言われてみれば…確かに、な。」


11月で気温が25℃を超えるのはさすがに変だ。9月ならまだ分かる…のだが。


「…さい…ざ…」


「誰か今、お前のこと呼んだか?」

「呼ばれた気がする…なんだろ…てかさあ」


その瞬間だった。生まれて初めての感覚だった。顎と首の間にナイフが刺されている気がする。上から引きつけるように。


「刹那!?」


気のせいでは無かった。確かに私の血が流れ出ている。しかも、見ただけで恐ろしくなるぐらいに、大量に。


「何しやがる…!急によ…」

「こいつはこんなことでは死なん」


何を言っているのだこいつは。死ぬ。確率的には95%が失血死だろう。


「急に襲ってきやがって…!殺してやる!」

「こいつはいただいていく」


本当に何を言っているのだろう。


「やめておいた方がいい。殺してみろ。こいつが出てくる」

「…な、なんだそれは…!」


魁斗が驚いている。それもそうだ。後ろに大きい影が見える。一瞬で私たちを踏みつぶせてしまいそうな大きさで…私を掴んでいる奴の味方だろうと大体予想がつく。


「早く逃げて!!」


それしか言えなかった。もうじき死ぬだろうから、それしか言えないはずもない。




「刹那…!!!」








あーあ、死んだ。

…あれ、死んでない?








あの声は聞いた事があると思った。俺の知り合いだ。んで、刹那は多分“暗闇”に連れてかれた。まあ生きているだろう。そういう血統なんだよな…めんどくせぇ。


しょうがない。俺も行くしかない。


奴は俺の事を…

“HR”

と呼んだ。

殺意が湧いてくる。


そして、奴は…あの刃物を持っていた。

西崎 刹那(さいざき せつな)

は多分あそこを刺されたせいで改造された。

あー、かわいそ。死ななかっただけマシだな。


ここはどこだろう。まるで闇の中にいるようだ。



…本当に闇の中だとは思わなかった…

数分歩き回ったが、やはり死んでいる訳では無いよう。魁斗は大丈夫かな…


そして…ちゃんと殺せた?

さすがにあれだけ気配を感じていて、何か抵抗をしないわけではない。普通の人間だったら死んでた。絶対。


彼には少し穴を空けた。タイミングをとって、一気に攻めるつもりだった…けれど。


ここはどこ?


今更だけど、ここって本当にどこなんだろう。


「起きたか?」


穴を空けたのに…生きている。目の前の奴は。


「穴を空けられて、少し驚いたさ。お前もやはり、その血を受け継いでいる…」

「死ななくてよかった。」


「堂崎魁斗はすぐに来る。それまで待っているんだな。」

「…お腹がすいた。」

「そっか…実は私もなんだ…」


雑談ムーブになってきた。よかったよかった…

と、いうか穴を空けたのに血が一滴も流れ落ちない。どういう事だ?


続く







いつか投稿します。

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