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それからちょっとだけ沈黙が続いたら、独華が口を開いたんね。
「俺、暫くここにいようかな。伊華も一緒に居てくんね?」
ギザ歯を見せながら独華は優しくそういったんね。iоは、嬉しさとちょっとの戸惑いで、「うん。いいんよ」とだけしか言えなかったんね。
独華はiоの隣に座って、ただニ人で、どんどん暗くなってゆく、紫色の空を眺めていたんね。その時に、なんでかわかんないけど、独華はiоの頭を優しく、けどちょっと不器用に撫でてくれて、ちょっと嬉しかったんね。
「io、もう帰んなきや。イタリー様が心配しちゃ うんね」
イタリー様の事を思い出して、iоは静かに立って、独にそう言ったんね。独華も釣られて立ち上がったんね。
この空間を手放すのは、悲しいんね。寂しいんね。そう思って、「ねえ、独華、明日、又、会えるんね?」って聞いてみたんね。そしたら、「勿論だ」って返ってきて嬉しかったんね。
「又、明日、なんね」
そうれが嬉しくて、又明日、その言葉を繰り返して、iоは家に帰ったんね。
家に帰ってる途中に少し寂しげな風が桜を揺らしたんね。今は四月なのに、まるで、iоの心を表してるみたいなんね。