テラーノベル
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この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは一切関係ありません
サスペンスミステリー映画とホラー映画見てホラー書きたくなって書いちゃいました
⚠躊躇なく人が死にます
ゆり組+他メン1人
渡辺→「」
宮舘→『』
??→《》
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渡辺side
真っ赤に染まった、かつて幼馴染みであったその肉塊はすでにほとんど原型を留めていなかった
「…はーッ、はぁッ…っは…」
ふと我に返って震える自分の手元を見詰める。柄の部分まで濡れるくらい何度も何度も振り下ろしたそれは、ドラマのワンシーンでも見ないくらい狂気的に鈍く光っていた
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クラスメイトから幼馴染みに変わり、幼馴染みからメンバーに変わり、メンバーから恋人に変わり。俺たちの名称は何度も何度も変わった。長く一緒にいる分沢山喧嘩をしたけれど、沢山いい思い出も作れた。ずっと俺たちはこうやって一緒に居るんだと思っていたのに
「…?んだこれ」
最初の違和感は付き合って4年目が少し過ぎたくらいの時に部屋で見つけた小さな飾りのついたネックレスだった。俺があげた記憶はないし、涼太が買いそうなデザインでもないネックレス
「これ何?買ったの?」
『ん?…あぁ、貰った』
「誰から?」
『…友達』
嘘つくの下手だなぁ。こんなのくれる友達がいるわけないだろ、気付いてんのか知らないけど裏にイニシャル入ってるし。Rだから涼太かなって思ったけど多分違う。女…じゃねえけど、男の勘ってやつ?
「そっか。……俺が居る前では俺があげたやつつけててよ」
『…?!なにそれ可愛い、笑 ごめんね、もうこれ仕舞っとく』
その日はそれで済んだ。でもその後もなんか見たことないアプリでRから始まるハンドルネームの人とやり取りしているのをたまたま見ちゃったり、家に帰ってこない日があったり。浮気だろうなって思って、探偵を雇った
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所謂探偵事務所と言うところに足を運ぶと、案外綺麗なところだった。だけど、皮肉にも白と黄色の大ぶりの百合の花…カサブランカと言っただろうか…が、生けられていて、甘ったるい香りを漂わせていた
「…やっぱ、そうですか、」
【…はい、証拠は揃いました。また写真は現像してお渡しします。そっちの方が確実ですので】
「…ありがとうございます」
【あ、あとその…言いにくいんですけど、今もホテルにいらっしゃるみたいですよ】
「え、マジすか」
【マジす】
「…すみませんちょっと、行きます」
家に帰って、彼がいつも使っている切れ味の保証された包丁を刃の部分だけ包んで鞄に放り込む。まあなんかあったら脅しで使おうと思ってるだけだけどわざわざ本物を持っていくのは浮気相手の方が俺よりでかいって聞いてたから。身長高いらしいんだよな…やっぱ俺涼太よりちっちゃいからその辺も嫌だったのかな。いや今はそんなこと関係ない。もしなんかされたとき武器がないと俺がボコされて終わるから、ちょっと物騒だけど包丁を持っていくことにした
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例のホテルについて部屋の前までつくとなんかシャワーの音っぽいのが聞こえてきた。さて俺が先に顔を合わせるのは涼太なのか、初めましての浮気相手か。どっちにも会いたくねえよ。あの探偵がゴミみたいな腕してて全部違う人のこと追跡してました、とかってオチでも今だったら怒らねえわ。それでも現実は現実だから受け止めなければいけない。溢れてしまいそうになる涙をぐっと堪えながらドアノブに手を掛けた
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ガチャ、と扉を開くとバスローブ姿の恋人がいた。浮気相手じゃなかっただけ不幸中の幸いかな。怪訝そうな顔をして此方を向いたが、視線の先に居るのが俺だとわかった瞬間焦りだしてなんだか少し面白かった
『?!??え、?何どう…なんで、?』
「なんでじゃねえよ、浮気してんだろ?」
『…違、』
「違ったらこんなとこ来る必要ねえよな?」
『…ごめんなさい、』
謝ったところで何も状況は変わらないし許すわけもない。そもそも誰と浮気してんだよ、俺よりそいつの方が良かったってこと?
「許すわけねえじゃん。…てか相手誰?俺知ってる人?」
『いやそれは、…』
《あれ舘さ~ん、なんかシャワー冷たくなったんだけど!》
聞いたことある声。いや、ほとんど毎日聞いている声。まさかコイツと?いやいや考えられない、考えたくもない
「…は?」
『え…っと、水圧一回強めたり弱めたりしてみたら?』
《ん、やってみるー》
「…お前嘘だろ」
『…嘘、じゃない、…ごめんなさ』
ひたすら謝る彼にムカついてベッドに組み伏して彼の首に手を掛ける。そのままギリギリと手に力を込めていくと抵抗するように俺の腕を力なく掴んでくる
『…ッぁ、ぐ…し、しょ…た、』
「…もういい、」
暫くそのまま硬直状態が続いていたが、ガクンと急に力が抜けたから手を離すと彼は意識を失っていた。思いっきり体重をかけて首を絞めていたから酸素が足りなくなってしまったんだろう
「……もう、なんかどうでもいいや、笑」
《あ、舘さんお湯出たよ、ありがとう!》
今どういう状況になっているのかわかってねえんだな、こいつは。もういい、何もかもどうでも良い。ちょうどいいや、涼太を殺して俺も死のう。そしてこの浮気相手に地獄を見せてやろう。 久々に見たけど泣き顔可愛いなぁ。最後に彼の瞳に映ったのが俺一人で良かった
「…涼太、一緒に逝こうか」
『ゃ、だ、…やめ、…!』
俺は鞄から出した包丁を真っ直ぐ彼へと突き刺した
コメント
5件
まさか…浮気相手わかっちゃったかも😱😱
しょっぴー😱😱😱😱😱舘様の浮気相手って・・・💦💦💦⁉️⁉️