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はげたまご
40
#ご本人様には関係ありません
るる

327
39
蒼❄️
293
MC「次に登場するのは、SnowManの皆さんです!」
MCさんの声に合わせて、皆でゾロゾロとステージに登場していく。
岩「どうも!」
全員「「SnowManです!」」
少しだけ、視線が怖かった。何言われるのかな、って。でも今は音楽番組の途中だから、この中にスマホを触ってる人なんてあんまり居ないし、特に何も無かった。
…
歌い終わって、楽屋に戻る。…なんか、いつもより疲れた…。今まで大きなスキャンダルとか無かったのに…。なんで、あんな嘘の情報に怯えないといけないの…?
阿「…ふぅ…、」
楽屋の端で、大きな溜息をついた。
目「…阿部ちゃん、」
阿「めめ…?どうしたの…?」
目「いや…、」
真面目で 、でも少し照れた顔で。
目「心配で。」
そう一言。
目「阿部ちゃん、いつも1人で抱え込むから、俺、心配で。阿部ちゃんの事、信じてますから。だから、人を庇う前に、自分を大切にして下さい。」
阿「めめ…、」
…
―目side―
自分なりに阿部ちゃんに伝えたかった事は全部言った、つもり。
阿「俺は、大丈夫。ありがと、心配してくれて。」
目「…ッ、」
またこれだ。やっぱり阿部ちゃんは、俺達に心配かけないように抱え込む。阿部ちゃんがニュース沙汰になるなんて初めてだから、きっと、怖いはずなのに。しかも冤罪。
阿「よし、帰ろ…!」
目「阿部ちゃん…、」
阿「大丈夫だ、って!俺は大丈夫だから!めめがそんな顔してちゃ駄目でしょ!」
作り笑顔でその場を流して、気使って。そんな阿部ちゃんを、支えてあげたいだけなのに。そばに居たい、だけなのに。
…好きだよ、阿部ちゃん。
この恋心は、まだ、俺だけの秘密。
…
―阿side―
めめと別れて、1人で帰路に着く。めめはすぐ、俺の気持ちに気付いて、寄り添ってくれる。本当、凄いよな…、
やっぱり1人になると、少し怖い。あんなに大丈夫、って言い張ったけど、これからどうなるかなんて、分からない。もしも沢山叩かれたらどうしよう。SnowManに迷惑かかっちゃうかな。
…それだけは、避けないと。
…
家に着いて、ふとスマホを見ると、衝撃的な画面が目に飛び込んできた。…さっきの音楽番組の映像の、俺の顔だけにモザイクがかけられていて、コメント欄は、大荒れ。
「消えろ」とか「暴力野郎」とか…終いには「信じてたのに」、「推し辞めます」…。
阿「ッ…、」
思わず床にスマホを叩きつけた。体が震えた。この嘘のニュースで、俺の今も、過去も、未来も、全て否定されて。俺の今までの行動は全部無かった事になって、人格まで否定される。
…これが、ネットの怖さ…。
…
朝起きて、昨日のは夢だと思いたかったけど、その動画は実在していて。なんならコメントは増えてて。
スタッフ1「阿部さんってさ、暴力、ふるったんでしょ?」
スタッフ2「優しい人だと思ってたのに…、」
スタッフ1「やっぱり人は誰しも裏があるのね〜、」
阿「ッ、」
仕事に行っても、廊下で俺の事を話してる声が聞こえて。
かと言って、俺に対する態度は変わらなくて。気使われてるし、
でも、メンバーは誰も変わらなかった。俺の悪口も言わないし、変に気も使わない。ただ、いつも通り。
日に日に俺の心に「辛い」が蓄積していった。
…
ある日、定期的に渡されるファンレターの中に、俺の悪口が書かれた手紙が入っていた。
手紙「暴力振るっといて平気に仕事してるとか、ヤバすぎ。」
そう一言。
最初は一通だけだったのに、だんだん枚数が増えてって。
手紙「阿部ちゃん最近、仕事減ってない笑?」
手紙「テレビの笑顔は嘘ですか笑?」
1番ムカついたのは、俺だけじゃ無かった事。
手紙「SnowManって、全員暴力集団だったりして笑、」
俺以外は、SnowManは関係ないのに、何で…。悔しかった。何も言い返せない。言い返したら、どうなるか分からない。また叩かれるかもしれないし、これ以上メンバーに迷惑かける訳にもいかない。
こうして、眠れない夜が続いた。
…
今日は久しぶりにメンバーと会う日。全員でYouTube収録。最近個人仕事続きで溜め込んでたから、メンバーの前だったら少しは休めるかな。
阿「おはようございます、」
楽屋に入ると、誰も居なかった。そりゃそうか、まだ30分前だもんね。皆個人で忙しいし、まぁ、最近俺は仕事減ってきてるんだけど、
そんな事考えてたら、少しだけ、寂しくなって。ずっと夢見てたアイドル、って仕事で、有難い事にデビューさせていただいて、有名になって。この仕事に、誇りを持っていた筈なのに。…今では、苦しい仕事に変わってる。
毎日を乗り越える事に必死で、抱え込んで、もう、疲れた。
阿「…泣、」
阿「泣くなよ…、自分が、選んだ道だろ…泣?」
涙は止まらない。必死に隠してたけど、自分がどれだけ傷ついてたのか、実感した。
阿「止まれよ…泣、」
手で目を擦るけど、手が濡れるばかりで。とうとう耐えきれなくなって、1人で楽屋の真ん中で、しゃがみ込んで泣いた。
その時、
ガチャ、
目「おはようございます。」
めめが、入ってきた。
気付いた時には、めめはもう俺の隣で、背中を摩ってくれてた。
…
―目side―
今日は朝から雑誌の撮影で忙しかったけど、早めに終わって、次の仕事に向かう。次は…、SnowManのYouTube撮影。久しぶりの9人。楽しみだなぁ、
あれから、阿部ちゃんは大丈夫かな。メンバー全員で、俺達は何も聞かないし、話さない、って決めたから、誰も何も言わないし、聞いてない。でも、時々廊下で阿部ちゃんの悪口を言っているスタッフさんを見かける。見かけたら、「やめてください。」って言うようにしてるけど、阿部ちゃんの耳にも入っちゃってるのかな。
阿部ちゃん、1人で抱え込むからなぁ。心配…、
ガチャ、
目「おはようございます。」
そんなこんなで楽屋に着いて、まだ誰も来てないのかな、って思ったら、楽屋の真ん中でしゃがみ込んでいる阿部ちゃんが居た。…え、泣いてる…?
目「阿部ちゃん…?」
背中を摩って、取り敢えず落ち着かせようと試みたけど、泣き止む気配は無かった。
落ち着くまで隣に居よう、って思って、背中を摩り続ける。
やっぱり抱え込んでるんだ。阿部ちゃん…、辛いんでしょ?頼ってよ、メンバーでも、なんなら俺だけでも良い。その痛みを、一緒に背負うから。
阿部ちゃんが抱え込む必要なんてない。だって、阿部ちゃんは何もしてないんだから。
これ以上、阿部ちゃんが傷付く所、見たくないよ…。
コメント
3件

やっぱりめめ優しい 信じてるメンバーも 怖いでね。片方の女性の言い分だけでこんなにも広がり罵倒される 何かを言えば下手したら酷くなる 早く本当の事がわかり めめあべが恋に落ちて❤️
読ませていただきました。第2話、すごく胸が締め付けられました……。冤罪のニュース一つで、阿部ちゃんの日常が音を立てて崩れていく描写が生々しくて。特に「俺の今も過去も未来も全て否定される」という台詞に、彼の孤独と無力感が詰まっていました。でもそんな中で、めめが「一緒に背負うから」と背中を摩り続けてくれるシーンが本当に救いでしたね。まだまだ出口が見えない物語、続きが気になります。素敵な作品をありがとうございます。