この物語はフィクションです。
実在の人物、団体、事件等には一切関係ありません
背中の布越しに水がしみ込んでいるような、そんな冷たさが沈んでいた意識を覚醒させる。
目を開けてみると、やけに奥行きのある黒に視線が吸い込まれた。
暗い。
ポケットの中からスマホを取り出し、寝がえりの要領でうつ伏せになってから服で画面の光を覆うようにして画面を点灯させる。
(……十二時!)
今まで一番時間にゆとりがある。
ここがどこだかわからないが、時間の猶予があることは純粋にうれしかった。
そっと左右に視線を送り、人気も影の気配もないことを確認してからゆっくりと立ち上がる。
(きっと栗橋さんも僕を見てる)
どういう仕組みかはわからないが、栗橋はいつも自分よりも先に夢に入り、こちらの行動を見ているような気がしていた。
スマホを持っ*****************************
***********************
***********
*********
**********
*********************
********
*************************
コメント
2件