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阿部ちゃんとの記憶、頑張って思い出そ!
昼休み、休憩室で一人になった。
机に肘をつき、軽く頭を押さえる。
思い出せない。
それなのに、胸の奥が苦しい。
──俺たち、仲が良かった。
阿部はそう言っていた。
本当に?俺たちはどんな関係だった?
必死に記憶を手探ろうとする。
その瞬間、
ズキンッ!!
💙「……っ!」
まただ。
頭の奥が締めつけられるような痛み。
息を詰め、額を押える。
💙「…何か、大事なことを忘れている気がするのに…… 」
阿部と過ごした日々。
思い出せそうで、思い出せない。
けど、
この胸のざわつきが、俺に何かを伝えようとしている気がした。
仕事を終え、家に帰ると、机の上に置いたアルバムが目に入った。
実家から持ち帰った、昔の写真たち。
迷うように手を伸ばし、ゆっくりとページをめくる。
💙「…阿部」
俺の隣にはいつも彼がいた。
体育祭の写真。
修学旅行の写真。
どれも楽しそうに笑っている。
💙「本当に、仲良かったんだな 」
不思議な感覚だった。
写真の俺は、彼と当たり前のように並んでいる。
でも今の俺には、その記憶がない。