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#闇バイト
るしゅ
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油味噌
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翠
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俺は写真を見つめたまま動けなかった
そこに書かれていた名前
見間違えるはずがない
俺は知っている
何度も聞いたことがある名前だ
でも。
その人物がRと関係しているなんて。
考えたこともなかった
「悠真」
美咲の声が聞こえる
「誰なの?」
俺は答えられない
「……まだ分からない」
嘘だった
本当は。
名前を見た瞬間から分かっていた
ただ。
認めたくなかった
俺は写真をもう一度見る
父さん。
蓮。
そして。
黒く塗りつぶされた人物
その手に持っている病院の診察券
俺は拡大する
名前の部分は。
途中までしか見えない
でも。
最初の二文字だけで分かった
俺が知っている人物だ
「悠真?」
「……帰ろう」
「え?」
「ここにいるのは危ない」
俺は写真をスマホに保存した
「でも」
「今は何も分からない」
「だからこそ、調べる」
俺は204号室を見回す
この部屋には。
俺たちが知らない秘密が多すぎる
父さん。
蓮。
美咲の母親。
そして。
R。
一つの線でつながっている
でも。
その線の先にいる人間が。
俺の知っている人物なら。
俺は。
今まで何を見てきたんだ?
204号室を出る
鍵を閉める
廊下を歩く
階段を下りる
外に出ると。
夜の空気が冷たかった
「悠真」
美咲が言う
「さっきの写真」
「ああ」
「本当に知ってる人なの?」
俺は立ち止まった
「……うん」
「誰?」
俺は答えようとした
でも。
その時。
スマホが鳴った
Rからだった
俺は画面を見る
メッセージは一つ
**『写真を見たね』**
俺の手が止まる
「……こいつ」
俺は返信する
**『お前は誰だ』**
すぐに既読がついた
そして。
**『今の君には、まだ必要ない』**
「ふざけるな」
俺は続けて送る
**『俺が知ってる人間なんだろ』**
数秒。
既読がつかない
俺は待つ
一分。
二分。
そして。
スマホが震えた
**『そうだよ』**
心臓が跳ねた
美咲も画面を見る
「……やっぱり」
俺は次のメッセージを待つ
でも。
来ない
「おい」
俺は送る
**『誰なんだ』**
既読。
返事はない
もう一度送る
**『答えろ』**
既読。
返事はない
その瞬間。
電話が鳴った
俺は迷わず出る
「もしもし!」
『悠真』
Rの声
俺は息を止めた
「お前」
『今から言うことをよく聞いて』
「名前を教えろ」
『無理だ』
「ふざけるな!」
『君がその名前を知ったら』
Rが言葉を止める
『君は、その人間を疑う』
「当たり前だろ」
『違う』
「何が違う!」
『疑うだけじゃ済まなくなる』
俺は黙る
『君は、その人を信じたいと思ってる』
「……」
『だから』
『今は知らない方がいい』
俺は拳を握った
「俺が信じてる人間?」
『そう』
「俺の身近な人間なのか?」
『……』
「答えろ」
沈黙
『悠真』
「何だよ」
『君が今、一番疑っていない人間』
電話が切れた
「……」
俺はスマホを見つめる
一番疑っていない人間
誰だ?
父さん?
母さん?
美咲?
それとも。
別の誰か?
俺は考える
でも。
一人だけ。
頭に浮かんだ
俺はその名前を否定した
「……いや」
「そんなわけない」
「悠真?」
美咲が俺を見る
「どうしたの?」
「何でもない」
俺は歩き出した
でも。
頭から離れない
さっき見た診察券
名前の一部
そして。
Rの言葉
**『君が今、一番疑っていない人間』**
俺は。
その人を疑いたくなかった
だから。
写真を見なかったことにした
その夜。
家に帰る
玄関を開ける
電気をつける
いつもの部屋
でも。
今日は。
何もかもが違って見えた
俺は父さんの部屋の前に立つ
ドアは閉まっている
俺はノブに手をかける
やめた
今はまだ。
父さんに聞けない
Rが言った
**『君の父親が最後にRを誰へ渡したのか』**
その答えを。
父さんは知っている
でも。
父さんが話してくれるとは思えない
俺は自分の部屋に戻る
ベッドに座る
スマホを見る
Rからのメッセージはない
俺は写真を開く
何度も見る
父さん
蓮
そして。
黒く塗りつぶされた人物
俺は。
その人物の手元を見る
診察券
病院の名前
そして。
日付
2009年11月14日
俺が生まれた日
「……待てよ」
俺は写真を拡大する
診察券の名前の下
小さな文字がある
**小児科**
その横に。
もう一つ。
文字が書かれている
**担当医**
俺は息を止めた
担当医の名前
それは。
俺が知っている名前だった
「……嘘だろ」
俺はスマホを落とした
頭の中が真っ白になる
俺はその人を知っている
昔から。
父さんと関係がある人間だと思っていた
でも。
まさか。
俺が生まれた日に。
その人が。
俺と蓮のことを知っていた?
その時。
玄関から音がした
ガチャ。
「……え?」
誰かが帰ってきた
俺は時計を見る
夜。
父さんが帰ってきたのか?
俺は部屋を出る
廊下を歩く
玄関を見る
そこには。
父さんが立っていた
「……父さん」
父さんが俺を見る
一瞬。
顔色が変わった
「悠真」
「どうした?」
「いや」
父さんの視線が。
俺のスマホに向く
俺は気づいた
父さんは。
写真を見たことに気づいている
「父さん」
「何だ」
「俺が生まれた日のこと」
父さんの顔が固まる
「……どうしてそんなことを聞く」
「知りたいんだ」
「何を?」
「全部」
俺は一歩近づく
「俺と蓮のこと」
父さんの表情が変わる
「……」
「Rのこと」
父さんは黙った
「そして」
俺は最後の言葉を口にする
「俺が生まれた日に、病院にいた人のこと」
父さんの顔から。
血の気が引いた
「……誰から聞いた」
「誰からでもない」
俺は答える
「自分で見つけた」
父さんが俺を見る
その目には。
怒りでもない
悲しみでもない
恐怖があった
「悠真」
「何?」
「その人の名前を」
俺は言おうとした
でも。
父さんが先に口を開いた
「絶対に」
父さんの声が震えている
「その名前だけは口にするな」
俺は動けなかった
今まで。
父さんがこんな顔をしたことはない
「どうして?」
「……」
「その人は誰なんだよ」
父さんは答えない
「俺が生まれた日に何があった?」
「蓮はどこにいる?」
「Rを最後に誰へ渡した?」
「全部答えてくれよ!」
俺は叫んだ
父さんは。
しばらく黙っていた
そして。
小さな声で言った
「……蓮は」
俺は息を止める
「生きている」
時間が止まったように感じた
「……え?」
「蓮は生きている」
俺は父さんを見る
「じゃあ、どこにいる?」
父さんは答えない
「父さん」
「……」
「蓮はどこにいるんだよ!」
その瞬間。
父さんが俺を見る
そして。
一言だけ。
言った
「お前の近くにいる」
俺の心臓が。
大きく鳴った
「……何?」
父さんは。
それ以上何も言わなかった
俺は。
その言葉の意味を理解できなかった
でも。
一つだけ。
確かなことがある
俺は。
今まで。
蓮を知らなかった
でも。
蓮は。
俺を知っている
ずっと。
俺の近くにいた
そして。
俺はまだ知らない
その人物が。
誰なのか
(第四十八話へ続く)
コメント
1件
うわあ…第47話、すごすぎた…😭💔 「蓮は生きている。お前の近くにいる」って、もうその言葉が頭から離れない。一番疑ってない人がまさか、って思うとゾワゾワする… るしゅさんの伏線の張り方、毎回心臓にくるよ。診察券の担当医の名前、俺が生まれた日…全部つながってる感じがたまらなく怖いし、でも続きが気になって仕方ない。美咲ちゃんも一緒にいてくれるのが唯一の救いだよね…次話、マジで待ってます🥀