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さとりとこいしの幻想日記

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さとりとこいしの幻想日記

1 - 第1話 第一章謎の野良猫

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2022年03月09日

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夏の暑い日差しに私は汗をぬぐった。

「暑い…」

その一言では表せないくらい暑い。

今年は異様に暑い

「こいし……これは流石に暑すぎるよ……野良猫探しなんてどうでもいいじゃない…」

「そんなのダメ!絶対に見つけてペットにする!」

「はぁ…わかったよ…」

そっけない返事を返し私はこいしを見た。

「こいしはなんでそんなに涼しそうな顔してるの?」

「さあ?」

こいしはくすぐったそうに笑った。

こいしは無意識を操る程度の能力…無意識に暑くなくなっているらしい。

さかのぼること数時間前。私とこいしは買い物へ出かけていた。帰るときに野良猫が草むらから私たちの前に現れた。

「あ!猫だ!かわいいー!」

こいしはすぐに野良猫のそばへかけよっていった。

「野良猫かしら?ずいぶん汚れているわね…」

「おいで~」

こいしはこの野良猫のことを随分と気に入ったらしい。

毛は黒くて目は赤色で目がすごくきれいだ。

「ほら、猫なんて見てないで早く帰りましょう?ただでさえ今年は暑いんだから」

「ええ〜そんなこと言ったて〜…あっ待って!」

黒猫はこいしの前から離れて森の中へと行ってしまった。そして黒猫を探しに現在にいたるというわけだ……

「あっいた!いたよ!こっちこっち!」

私の手を引っ張ってさらに森の中へと入っていく。

「あれ?」

そこに黒猫の姿はなかった。逃げてしまったらしい。

(あれは本当に猫?なにか……変ね…あの猫目がおかしいような…)

そんな疑問が浮かんだが今はそんな疑問はどうでもいい

「もう日もくれるし……ほら野良猫探しは明日にしましょう?もう暗くなるわ」

「………わかった」

こいしはなんやかんやで私の話をちゃんと聞いてくれる。

「明日はきっと見つけましょう?」

それ以外に言葉が思いつかなかった。落ち着いているように見えるが、内心ドキドキしている。

私はこいしの手をギュッと握った。

「こんなことしかできないお姉ちゃんでごめんね…」

こいしは悲しそうに首を立てに振った。私の気持ちわかってくれたのかな……明日はきっと見つけようね。

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