テラーノベル
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第9話 六千万の確定
画面の数字が、また動く。
一度、息を止める。
次の更新で、線を越える。
六千万。
音は鳴らない。
表示が変わるだけ。
指が離れ、
端末が少し下がる。
通知が重なり、
振動が続く。
画面の端に、確定の文字。
その下に、時間。
二十四。
椅子に背中を預け、
天井を見る。
端末の表示名は、まだ変わらない。
呼ばれれば、振り向く。
水を飲む。
喉を通る音が大きい。
端末を伏せ、
すぐに戻す。
数字は動かない。
動かせない。
窓の外は暗い。
部屋は静かだ。
名前だけが、
まだここにある。
その夜、
確定したのは数字で、
残っていたのは、
呼ばれ慣れた音だった。
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