もう一度恋をする。

「……ちゃん？」

「え？」

声がしたかと思うと、急に視界に飛び込んできた顔に我に返った。

「どうかした？大丈夫？」

滝井さんが心配そうに私の顔を覗き込んできていた。

「あ、はい。大丈夫です」

滝井さんと会っていたことを思い出し、私は慌てて平静を取り繕うように笑ってみせた。

「本当に？体調が悪いとかじゃない？」

心配してくれる滝井さんに胸が痛む。

「大丈夫です。今日ちょっと仕事でバタついちゃって……」

「じゃあ今日やめにする？」

「え？」

滝井さんの言葉に思わず声が漏れる。

だって今さっきお店に入ったばかりで、しかも注文も済ませていた。

「注文しちゃいましたよ？」

「でも奈緒ちゃん疲れてるみたいだし。無理させちゃ悪いし」

今日、急に誘ったことを滝井さんは悪いと思ってしまったようだ。

そんな滝井さんの優しさが私の後ろめたさに拍車をかける。

多分、滝井さんは今＊＊＊＊＊＊＊＊

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