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「ミルズ艦長、お聞きしたいことが。ヘルモスにおける新型兵器の開発状況についての調査の進展は?」
「諜報機関の現場職員に工学の専門家がいると思うかい、アルフレッド・クルーズ?」
「まさか、いるわけがないでしょう。そうなると情報は全くなしですか?開発チームに誰か軍人を潜入させるべきでは?かつてアメリカのロスアラモスにソ連がイギリス人物理学者を送り込んだように。」
「国防総省もそのように結論を出した。そこで、私は君を上層部に推薦しようかなと考えている。」
「仮にそれが正式に計画された後に、国防長官が横槍を入れてきそうで心配ですね。こういうときだけ国防長官は過保護ですから。ミルズ艦長、その人選は妥当だと思いますよ。ルドルフを派遣したら間違いなく失敗するでしょうし。開発チームの現場監督を怒鳴りつけて1日目に全てをぶち壊しにする様子が想像できますよ。」
「俺がなんだって、アルフレッド!」
ルドルフが俺の元に早歩きでやってくる。いつも通り血圧が高い感じの声だ。
「ハーイ、ルドルフ。元気そうで何よりだ。ミルズ艦長に対する敬礼を忘れていることを俺は不問にするけど、ミルズ艦長がそうだといいね。新型兵器の開発現場に誰が潜入するべきかどうかって話をしてたところでね。ルドルフ、君は論外ってことに。」
「お前はいつもどうしてそういうことを!」
ルドルフはいつも通りさらに怒りを含んだ声とともに俺に歩み寄る。