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「……ほんとごめんって」
元貴が少し屈んで顔をのぞき込む。
「ねえ、機嫌直して?」
若井も隣で気まずそうに笑う。
「やりすぎたのはマジで反省してる」
けど――
涼ちゃんはぷいっと顔を背けたまま。
「……」
無言。
空気が重い。
「……あのさ」
元貴が少し考えてから、ぽつっと言う。
「たまごっち買ってあげるから」
ぴくっ、とほんの一瞬だけ反応。
でもすぐに、
「……いらない」
小さく返す。
「え、いらないの!?」
若井が思わずツッコむ。
「いや今の結構いいやつじゃない?」
「……いらない」
即答。
そしてそのまま、ソファの端へじりじりと移動し始める。
ずる、ずる……
クッションを抱えながら、角に寄っていく。
完全に“拗ねモード”。
「え、待って待ってどこ行くの」
「端っこ行かないでよ」
2人が慌てて声をかけるけど、
涼ちゃんはさらにぐいっと隅へ。
「……こっち来ないで」
ぼそっと一言。
「いやそれは無理じゃん、同じ部屋だし」
「……」
返事なし。
ぎゅっとクッションを抱え直す。
「……怒ってる?」
若井がそっと聞く。
少し間があって、
「……当たり前でしょ」
小さい声。
でもちゃんと刺さる。
「……だよなあ」
元貴が苦笑しながら頭をかく。
「どうする?ほんとにたまごっち買う?」
「いやそこじゃない気がする」
若井が小声で返す。
2人でひそひそ相談してると、
「……聞こえてるから」
低めの声。
「ごめん!!」
即謝罪。
一瞬の沈黙。
そのあと、
「……ほんとに、やめてよああいうの」
少しだけ弱くなった声。
さっきよりはトゲがない。
元貴がゆっくり近づいて、少し距離を空けて座る。
「うん、もうやらない」
若井も反対側に座る。
「びっくりさせる系、禁止な」
「……絶対ね」
「絶対」
少しだけ空気が緩む。
それでも涼ちゃんはまだ端っこで、
クッションに顔をうずめたまま。
元貴が小さく笑って、
「……でもさ」
「なに」
「たまごっちはちょっと欲しそうだったよね」
「いらないって言った」
即答。
でも耳だけ、ちょっと赤かった。
コメント
4件

よし(^_^)ノ誰か俺の墓と口角探してくれ( ー̀֊ー́ )👍
僕の口角探してきますね ! きっと海渡ってる最中だと思うんで 、。