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細身の男「なんだ?俺の相手はお前か?」
自分「そうだが、俺が相手じゃ不満か?」
細身の男「いや?けど、できるならかわい子ちゃんと遊びたいんだよなぁ。」
変態か。別に倒すんだしどうでもいいが。
そう思いながら俺は、ナイフを手に持とうと動いた。
その、瞬間。
ドンッと、轟音が響いた。
まさに、一瞬だった。
俺が動いた、その刹那、巨体の男が間合いを詰めてきた。
それだけなら、別に驚かない。
だが、俺とそいつとの距離は15mはあった。
なのに、視界から消えた、その瞬間には目の前にいて俺は殴り飛ばされていた。
自分「いてて。」
巨体の男「グウっ」
俺は吹き飛ばされたが、巨体の男にもダメージを与えられた。
見た目から能力は[肉体の強化]だと思ったが、どうやら[身体能力の上昇]のようだ。
少し面倒だが単純な分対策しやすい。
何とかなりそうだ。
そうして、俺はナイフを構えて、
「さぁ、俺はここだ。殺す気でこい?」
と言った。
かなり時間が経ったように感じる。
今も尚勝負は続いている。
巨体の方は単純な能力だから対策できる。
攻撃に合わせてナイフを構えれば自ら突き刺さる。勢いのまま深く刺さるからなんとかなる。
しかし問題は、
と、景色がぼやける。
自分「くっ、またか!」
バキッと音がなり、地面に斬撃の痕ができる。
視界がぼやけると、斬撃が飛んでくる。
しかも、斬撃は曲がるから中々面倒だ。
どういう能力なのか分からない。
しかし、違和感がずっとある。
この違和感の正体はなんだ?
細身の男「どうした?威勢だけかよ?」
まずいな。これではジリ貧だ、どうするか。
と、考えていると巨体の男が飛び込んできた。
砂煙が舞う。
視界が塞がれた。
かなりまずい。
自分「どうするか。相手の能力が厄介だな。」
が、幸いなことに巨体の男も視界が塞がれており、すぐには攻めてこないようだ。
自分「とりあえず、視界を確保しないとな。」
運良く、砂煙の無いところがある。そこに行こう。
自分「………これは?」
この部分、まさか?
自分(もし、この答えが正しいなら、勝てる!)
見えたぞ、攻略の糸口が。
自分「さて、視界を塞いだのはいいが、こちらからも見えないな。」
あの白髪の男、ナイフで勝てると思っているのか?
残念だが俺の能力は完璧だ。負けることは無い。
砂煙の中から声が響く。
レオン「なぁ、そろそろ決着をつけないか?」
自分「いいさ。そろそろ終わらせよう。」
砂煙から男が出てくる、既にボロボロだ。
俺の能力はまだ知られていない。
自分「これで終わりだ。」
そう言って俺は能力を発動する。
そして、俺は自分の手に痛みを感じた。
自分「何だと?」
そうして、声が響く。
「俺の、勝ちだ。」
もう体はボロボロだ。
次で決めないとまずい。
だから俺は言う。
自分「なぁ、そろそろ決着をつけないか?」と。
男はそれに乗ったようで、
細身の男「いいさ。そろそろ終わらせよう。」と言った。
そして、視界がぼやける。
男が能力を使ったのだ。
そして俺は、それを避けないで、
ナイフを前に突き立てた。
鮮血が舞う。
声が聞こえる。
「何だと?」
疑問の声だ。
それを気にせずに俺は告げた。
「俺の、勝ちだ。」と。
その後、俺は巨体の男をナイフで刺し、倒した。
細身の男「何故だ?俺の能力は完璧だった。」
細身の男「なのに、どうして負けたんだ?」
疑問に思っているようだ。
俺はさっきまで劣勢だった。なのに、勝ったのだ。
当たり前だろう。
自分「そうだな。種明かしをするか。」
自分「まず、違和感があったんだ。」
自分「何かは分からない違和感だ。」
その違和感に気づけたのが勝因だな。と思った。
自分「砂煙の中に煙の無いところがあったんだよ。」
自分「手の形をした空間だ。」
自分「すぐに分かった。」
そうして、俺は淡々と告げる。
自分「お前の能力は、見えない手を出すものだな?」と。
細身の男「なんで分かったんだ?」
自分「能力ってのは内容と発動条件に繋がりがあるんだ。」
自分「治療系は傷に触れる、斬撃系は刃物を持つ、思考操作系は目を合わせる。なんかだ。」
自分「それで、お前は何も持っていなかった。それどころか手をポケットに入れていた。」
自分「それはつまり、斬撃系の能力じゃないということだ。」
違和感の正体はこれだった。
刃物を持っていなかった、なのに斬撃の能力。
これこそが違和感の正体だったのだ。
自分「そして、次に考えたのは対策だ。」
自分「お前の能力は見えない手と自分の手は感覚がリンクしているな?」
細身の男「どうして、それを?」
自分「地面に攻撃を当てた時、お前は呻き声をあげていた。」
自分「地面に強く衝突した痛みだ。」
自分「もし、感覚がリンクしているならナイフを刺せばお前にもダメージが入る。」
自分「そしたらお前は意識がそちらに向く。後は間合いを詰めれば俺の勝ちだ。」
あの耐えた時間が無ければ勝てなかった。
そう思いながら、俺はナイフを首に突き刺し、息の根を止めた。
さて、朱里の方はどうだろうか。
アカリ「あっ、遅かったねぇ。」
自分「まあな。1人、面倒なのがいた。」
アカリ「そうなんだぁ。」
朱里は一足先に終わらせていたようだ。
自分「これでもう終わりか?」
アカリ「そうだね。終わりだよ、てことで戻ろうか。」
これで帰れるようだ。少しばかり疲れた。
帰ったらゆっくりと休みたいな。
などと思うのだった。