友情とは、誰かに小さな親切をしてやり、お返しに大きな親切を期待する契約である。 モンテスキュー
回想 アカデミー時代
「アルフレッド・クルーズか?」いきなり立ち止まった人間が高圧的に聞いてくる。確か彼は同じクラスに所属している…
「その通り。ルドルフ・ランファン。あと俺はあのクルーズの人間だ。君があのランファンなのも知っている。君の母親は歳出委員会所属の上院議員、父親はシンクタンクのシニアパートナー。て、何の用事なのかな、ミスター・ルドルフ・ランファン?」
「お前をいつか軍における俺の部下にしてやる、それを伝えに来た。」
「そうか、頑張れ、応援しているよ。でもまずは俺の成績を上回ることから始めるべきだ。あるいはその高圧的な言い回しを抑えるべきかもな。俺はもう少し好ましい振る舞いをしているから。」
「お前を追い抜いてやる、そんな戯言を言えないようにな。」
「好きにしたら?君がそれをやるなら、俺はもっとうまく立ち回るだけ。でもありがとう、話せて良かったよ。君みたいにクルーズ家の後継者である俺に突っかかってくる人間は今までいなかったから。」