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獲物は着実に増えてきている。
岩場の上に未亜さんとか彩香さんが待機している。
こっちが手をあげると、たも網を伸ばしてこっちに差し出す。
捕った獲物を入れると網をたぐって、獲物を海水入りバケツに入れるという流れ。
網の長さは最大5メートルあるそうで、結構届く。
そして獲物も牡蠣以外に、アワビっぽいのとかサザエっぽいのとか、ウニまで捕っている。
「完全に漁業権侵害なのですよ」
「無人島以外では許されない漁獲ね」
「無人島でも違反なのです」
なんて岩場から声が聞こえるが、まあ無視。
そんな感じで順調に捕っていて、最初の岩場を1周した辺りでだ。
「取り敢えず休憩。全員一度戻ろう」
朗人先輩の指示で浜へ戻る。
戻ってみると文明先輩の様子がおかしい。
浜に戻ったところでそのまま倒れている。
「大丈夫ですか」
「大丈夫。取り敢えず今は」
だおうやら大丈夫ではなかったっぽい。
一方、朗人先輩は透里先輩や朋美先輩と話している。
「助かった。ありがとう、透里さん、朋美さん」
「朗人先輩は予想していたんですか」
「いいや、危険のひとつとして認知はしていた程度。正確には僕じゃ無くて佳奈美が、だけれどさ」
やっぱり文明先輩が事故になりかけたらしい。
それを透里先輩が魔法で発見、朋美先輩が超能力で引っ張って浜に上げたというわけだ。
「今回は不注意でなくて運が悪い方だな。説明は僕より佳奈美が上手いだろ、任せた」
「了解なのですよ」
佳奈美先輩がそう言って話し始める。
「文明に起こったのはめまいみたいな物なのです。波のあるところで泳いだりしていると、まれにですが三半規管に異常が起きて、上下がわからないめまい状態が起こったりするのです。
それで文明が泳げなくなったのを透里が察知。朋美が能力で浜に上げたのです。
岩場で潜っていると、他にも危険は色々あるのです。波で岩に当たって怪我をしたり、潜ったその先の上に岩があって上に上がれなかったり。水流の影響で運悪く岩にはまった、なんて冗談みたいな事故もあるのです。
だから念の為、監視体制と救助態勢を整えて、全員で採取を開始した訳なのです」
なるほど、色々考えた上での事だった訳か。