「大和くんと帰ってくればいいじゃない!」
「えーー、待って唐突だよそれ」
電話口のお母さんは、さも当たり前のごとく冒頭のことを提案する。でもそれは、私がいつまでも大和さんと過ごしたいけど実家にも帰りたいとごねていたからだ。
仕事が終わり、職場の前で大和さんが迎えにきてくれるのを待ちながら、能天気なお母さんの声に脱力する。
「そんなの、大和さんだって気を遣っちゃうだろうし」
「まぁ、でも一度声掛けてみたらいいわよ。お父さんもまた話したいって言ってたし」
「うーーん……」
「とにかく早めに連絡してちょうだいね!準備もあるんだから!」
「はぁい……」
私の気の抜けた返事を最後まで聞かずに、お母さんは通話を切った。スマホをカバンに入れ、冷たい外気で冷えた指先を温めるように両手を擦り合わせる。
そっか、もうお正月になるんだ。早いなぁ……。
「二人きりでゆっくりしたお正月もいいけ**************************
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