テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
以下は、作家・ライター・心霊研究家として知られる葱沢藤一郎 氏へのインタビューの一部抜粋である。
—————-
――あの事件の前から、葱沢さんは『配信すると死ぬゲーム』について、ご存知でしたか?
ええ、もちろん知っていましたよ。
一般の人はまず知らないでしょうが、オカルトマニアの間では一度くらいは聞いたことのある話だと思います。
ただ、こちらの界隈でも、あの当時はほとんど話題になっていませんでした。
他に魅力的な都市伝説はいくらでもありますからね(笑)
あのままなら後十年もすれば忘れ去られてたと思いますよ。
――なぜ、話題にならなかったんですか。
それは簡単です。
有志による追跡調査が行われたんですよ。
いくら売れなかったゲームといっても、噂になった当時は、探せばまだ市場で見つかりましたから。
手に入れたオカルト系の配信者が何人か、肝試し感覚でゲーム実況やってたんです。
ただ、なにせあの劣悪なゲーム性ですからね、みんなすぐに止めちゃったんですけど。
……で、結果はお察しの通りです。
――誰も死ななかった?
そう。
私の知り合いもやってましたが、彼は今でもピンピンしてます。
そりゃ、もう数年前の話なので、その後、大怪我とか事故に遭った人もいましたよ。
でも、皆さん、他にもオカルトエピソードを毎日配信してるような人たちですからね。
どの祟りに当たったのかなんて分かりゃしない(笑)
――そもそも、この都市伝説はどこから出てきたのですか?
はい。
これはもう経緯はハッキリしてます。
まず発売直前にディレクターの女性が自殺しています。
オフィスがあった建物の外付けの非常階段で首吊り自殺です。
ゲームの中にも似たような状況が出てくるので気持ち悪いですよね。
だからまぁ、発売時からケチの付いていた作品だったわけですよ。
で、発売から数年後かな。
配信者が自殺しました。
――このゲームの配信者?
そうです。
チャンネル登録者数二桁の零細配信者で、それまでにも一年くらい活動してたようですが他の投稿動画も全然伸びてませんでした。
実際ちっとも面白くなかったですね。
仮にBさんと呼びますが、顔出しでやってたんですけど、不摂生が目に見えて明らかで。
メンタルにも問題があったようで暴言も多く、この配信の時もだいぶ荒れてました。
それで、配信開始から一時間くらいで急に配信が止まったんです。
――止まった?
ええ。
呼び鈴が鳴って。
Bさん、最初は無視してたんですけど、何度も何度も呼び鈴が鳴って。
あまりにもしつこいので、カメラと音声を止めて玄関の方に向かったんです。
それっきり、配信が再開されることはありませんでした。
そのBさん、数日後に自室の風呂場で見つかりました。
感電死でした。
風呂に水をためて入り、ドライヤーを落として自殺したようです。
――それが「配信すると死ぬゲーム」の都市伝説に?
そうです。
ゲーム配信してたら呼び鈴が鳴って、その後に自殺ですよ。
発売前の自殺事件もあったし、われわれオカルトマニアは条件反射的に「呪い」とか考えちゃいますよね。
ただ、Bさんをよく知る人物……を名乗る人が匿名掲示板で、
「横暴なヤツだった」「怨みを買っていてもおかしくない」「他殺の可能性もありうる」
とか言ってたし、刑事事件の可能性も当時は疑われていたはずです。
まぁ、警察の調査では争った形跡もないし、Bさん、経済的にもだいぶ困窮していたようなので、結局、自殺として処理されたみたいですが。
――で、そのBさんというのが……。
ええ、そうです。
あなたも今回の事件の取材でいらっしゃったと思うので、当然ご存知かと思いますが。
――今回は、その、災難でしたね……。
本当ですよ(笑)
有名なゲーム実況チャンネルがあのタイトルを配信するっていうから、こっちは興味本位で見てただけですよ。
それがなんであんなことに(笑)
ご存知の通り、私はまだ、ある意味、あの事件に巻き込まれたままです。
で、その件で、ちょうどこの後に会議が入ってまして。
すいませんが、今日はここで失礼しますね。
92
43