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保安連盟成立から数年経ったある日…
日帝「ハァ〜〜〜イライラする」
日帝は仕事中なのにも関わらず大きなため息をつく
ソ「どうした。ストレスでもあるのか?」
日帝「ああ、今ちょっと民国(🇹🇼)と揉めててな」
ユ「何で揉めてるの?」
日帝「かつての清の遺言書にはな、息子の中華民国が一人前になるまでは俺が主導権を握るって ことだったんだ…」
🇫🇷「あれ列強大戦起こる前だよね?結構月日経つんじゃない?」
そう、中華民国も今や日帝と変わらぬ大人
彼は大人になったので会社の主導権を渡してくれと言い寄ってきてるのだ
ユ「さっさとあげればいいじゃん。真面目な日帝君なら渡しそうだけど」
日帝「だがな、あいつが社長としてやっていくにはまだ器が足りないんだと思うんだよ」
🇫🇷「確かに…でも僕の先祖はそんな年齢でも社長やってたと聞いたことあるけど」
ソ「それなりの統率はあると思うんだがな」
中華民国は確かに能力は申し分ない。しかし
偉大なる親を持った影響か何かとプライドが高い。そのせいで周りに挑発してしまわないか心配なのが日帝の言い分である
ヴァ「そこはやっていく過程で治していけばいいんじゃないか?」
🇬🇧「日帝さーん?いますかー?」
🇫🇷「うわ来たよ…変態紳士が…」
なんの前触れもなく入ってきた紳士(笑)に各国は冷たい目で見る
イギリスはそんな目も気にすることなく、座っている日帝にバックハグする
日帝「なんですかイギリスさん?」
ソ「なんであいつ、イギリスの前だけ敬語になるんだ?」
🇬🇧「明日休みですし、久しぶりにデートしませんか?」
🇫🇷「どうせホテルいって2日休むのがオチでしょ?」
🇬🇧「いや、今回の私は本気ですよ?」
今までの行動から考えても、全く説得力が感じられない
日帝「いいですよ!じゃあ明日の9時。⚪︎✖️公園で!」
🇬🇧「いいんですか!ありがとうございます!」
誘いに成功したイギリスは部屋を出て、再び仕事に戻るのだった
🇫🇷「ねぇ…あんな変態といて大丈夫なの?」
日帝「え?ただ距離が近いだけだと思うが」
「慣れ」の恐ろしさを実感した彼らであった
翌日、午前8時45分…
🇬🇧「(楽しみすぎて15分前に来ちゃいました…
流石にまだ来ないか)」
日帝「おーい!イギリスさーん!」
🇬🇧「あっ!日帝さん…ってええ!?」
彼が驚いたのは日帝の服装。いつもは硬めの軍服にいかにも渋そうな帽子なのに、今日の服装は男らしい和洋折衷を着て、おしゃれな帽子を被ってきていたのだ
🇬🇧「うっ…(尊)日帝さんかっこいいです」
日帝「ありがとうございます!久しぶりのデートだから…ついつい父さんのお下がりを着ちゃって…///」
🇬🇧「(これがギャップ萌えってやつですか…///)」
お互い顔を赤くするカップルに世間は温かい目で見守っていた
イギリスが徹夜で(?)考案したデートは計画通りに進んだ。買い物、おすすめの喫茶店
パワースポット…楽しい日々はあっという間に過ぎ、日は沈む頃になっていた
日帝「イギリスさん、最後に私が行きたいところ行っていいですか?」
🇬🇧「もちろん!貴方とならどこにでもいけますよ?」
彼らが向かったのは街から少し離れた森の中にある小さな神社
いかにも静かそうな雰囲気で騒がしい街とは180度違く、人の声などもしない
🇬🇧「ここは…すごい静かですね」
日帝「ここは昔父上とよく訪れてた神社で、何か願い事をするときはここで手を合わせるんだぞーって言ってましてね…」
🇬🇧「そうですか…私もお願い事しますか」
2人は賽銭をいれ、礼をし、手を合わす
日帝「イギリスさんは何をお願いしたんですか?」
🇬🇧「貴方といつまでも暮らせますようにって」
日帝「奇遇!私もです!」
和やかな笑い声が神社に響いたのであった
その後、彼らは待ち合わせした場所で別れた
日も沈み、街灯がつき始め、夜に入ろうとしていた
日帝は明るい大通りを通って自宅に戻ろうとしていた
その途中ーー
「どけどけどけ!お金がなくなっちまう!」
日帝「!?」
前方から大急ぎで人々が駆けて来たので日帝は咄嗟に避ける
モブ1「アンタも銀行に金預けてんなら速く行きな!酷い目に遭わないうちに!」
日帝「待ってください!何が一体どうなってるんです?」
モブ1「知らないの!?株が大暴落したのよ!」
「株価の大暴落」
列強大戦後、戦に勝利したイギリスやフランスなどの会社は街の住人から英雄として言われ続けており、たくさん投資されるようになっていった。こうして街の景気は凄まじいほどに回復していった
また、他の街をも追い抜く経済成長を遂げた
景気が良くなることで物の流通も激しくなるわ物価の値段も上がる
だがここで一つ問題があった。ここは街であるため、過剰生産しすぎてはいつか売れ残りが発生した。人々はそれに気づかず繰り返して来た
また、売れ残りが発生すれば会社は売れなくなり、社員にも影響が出るだけでなく、株を買っている人々にも影響を及ぼす
結果、誰も株を買わないので株価が暴落した
株価が暴落すると企業は経営を続けることが困難となり、倒産する危険もある
だが倒産すればそれにお金を貸していた銀行も潰れる危険性がある
もし銀行が潰れる危険性があれば預けていたお金は帰ってこないーーー
人々はそれを防ぐために銀行へと駆けている
株価大暴落の報せを聞いた日帝はすぐさま保安連盟本部に駆けつけた
🇫🇷「遅いよ日帝くん!」
ユ「負の連鎖って怖いね…外を見てみてよ」
外を見てみると銀行からお金を取り出すべく、
長蛇の列ができていた
日帝「嘘だろ…ここまで…」
🇫🇷「とにかく今は自分の会社に戻って、体制を立て直そう!倒産したら全ての終わりだ!」
一同「了解!」
日帝も中華民国の会社へと戻る。そこに待っていたのはーー
🇹🇼「おい日帝!どうするんだ!このままじゃ倒産するぞ!」
無論自分達の会社も被害を受けており、株価が下がっており、朝鮮やタイ達も預けているお金を取りに行こうと銀行に急いでいる
日帝「どうしろと言われても…」
突如来た不測の事態。しかも不景気を超える
大恐慌。混乱に混乱が重なり、頭が回らない
日帝「イギリスさんたちは何しているのか聞いて、参考にさせてもらおう」
プルルルル………
電話を掛けるが、中々出ない。彼らも事態に対して順応しているのであろう
日帝「ダメか…」
銀行や株を買うものとでのお金のやり取りは不可能。そんな状態で何処とやりくりすれば良いのか。その答えはーー
プルルルル…
再び電話の音が鳴った
日帝「はいもしもし!」
🇬🇧「日帝さん!さっきは出れなくてすみません!」
日帝「いやいや、貴方こそ仕事で忙しいだろうに、突然かけてしまってすみません」
🇬🇧「それで…要件はなんです?」
日帝「こんな大恐慌の時、貴方達は何をしてるのか参考にさせてもらいたくて…」
🇬🇧「私たちは隣街や遠くにある支配下のインドや南アフリカの小企業とお金のやり取りをすることに決めました!
そして自分の支配下以外とのお金のやり取りは黙殺することです!」
日帝「え…?」
🇬🇧「一緒に乗り越えましょう!では!」
電話が切れた
🇹🇼「なんかいい案聞いてもらえたか?」
まずいことになった。俺たちはイギリスやフランスのように子会社を持っていない。
どうすることもできない
🇹🇼「おいどうする!なんか案を考えようよ!」
しかし、お金のやり取りをできる者は今ここにいない…「今」?なら作ればいい
日帝「……少々乱暴な手を使うか」
まぁいいよな。俺だって彼らと同じ列強の一員
文句は言えないはずだ