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32 - 座敷童子

2025年02月22日

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最近、座敷童子の絵本を見つけた。遠野物語の座敷童子の部分を絵本にしたらしい。

美子が喜ぶかな、と思って買って帰った。


帰って早速、美子に読んであげた。

内容は、座敷童子が幸せを運んで来る、というより、座敷童子が裕福な家から出て行き、その家が没落する、というもの。

絵柄含め、意外とホラーテイスト。

まぁ、美子はホラー系も好きだし…などと思いつつ読み終わる。

見ると、美子は難しい顔をしていた。

そしてうぅーん、と唸ると、一言言った。

「ダメだね」

「え!?」

いつも絵本を絶賛する美子からの意外な発言。

「座敷童子はねぇ、その家を幸せにするのが仕事なの。

出て行ったら不幸になりました、なんて聞きたくないよ!」

ヒェ…珍しく美子さんが怒っていらっしゃる…

「でもさぁ…それって裏を返せば来たら幸せってことじゃない?」

「だからその幸せになった方の話を聞きたいってこと!!」

ヒェ…珍しく美子さんがご立腹なさっている…

「まぁまぁ…えっと…ね、ほら、意味はだいたい同じだから…」

「意味がどうこうじゃなくて出て行ったからって座敷童子に関わった人が不幸になっちゃいけないってこと!!!」

すると女神様が口を挟んだ。

「そうね、座敷童子が来た家は幸せになるものね」

「そうだよ!」

美子は胸を張って答える。

「でも、せっかく絵本を買ってきてくれて、せっかく読んでくれたコマは、今、幸せかな?」

美子ははっとして言った。

「えっと…コマ兄、ごめんなさい。

絵本買ってくれてありがとう」

美子は半泣きになっていた。

女神様はそっと美子の頭をなでる。

「そうね、それが大事。

私もコマも、あなたが家にいるだけで幸せだよ」

美子は女神様にしがみついて泣いている。

「でもね、コマ」

女神様はぼくの方を見て言った。

「美子は座敷童子の仕事に誇りをもって頑張っているのよ。

それはわかってあげてほしいな」

だからぼくは応えた。

「えぇ、もちろんです」


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