テラーノベル
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💙…っ、あたりまえだろ、バーカ!
顔を真っ赤にして精一杯の強がりを見せる渡辺の頭を、宮舘はまるで子供をあやすかのように、優しくポンポンと撫でた。
❤️ほーら、そんなこと言わないの
その、あまりにも優しい手つきと声色に、さらに羞恥心を煽られる。
💙やだ、ねぇマジでやめて!触んな!
パシッ、とその手を弱々しく払い除けようとするが、宮舘は全く意に介さない。それどころかさらに楽しそうに、その顔を覗き込んできた。
💙マジで…やだ…恥ずいじゃん…!
その涙目での懇願は、もはや「やめて」というより、「もっと構って」と聞こえてしまうくらい甘さに満ちていた。
❤️恥ずかしくないよ?
宮舘はどこまでも優しく。
そして、揺るぎない声で言う。
❤️翔太のその顔が、大好きだから。俺は
そのあまりにもストレートな、愛の告白。
渡辺の最後の抵抗の砦が、ガラガラと音を立てて崩れ落ちていく。
💙…もぉ…
完全に毒気を抜かれてしまった渡辺は、ふてくされたように唇を尖らせた。
そして、ずっと胸の奥に引っかかっていた、小さなトゲについて、ぽつりと問いかける。
💙…なんで褒めてくれなかったの…?あの時、楽屋で
それは甘えと、少しの拗ねた気持ちが混ざった、可愛らしい詰問だった。
宮舘は心底おかしそうに、くすくすと笑う。
❤️なんでって…
彼はまるで分かりきったことを聞く子供に、言い聞かせるかのように言った。
❤️俺が褒めたら、お前そうやってすぐに顔を真っ赤にするだろ?
❤️いっつも、いっつもね。だから
みんながいるあの場では、やらない方がいいかなー?って思ってね
その全てを見透かしたような、完璧な回答。
そしてどこまでも、自分を甘やかすその優しさ。
渡辺は、もう、どうしようもなかった。
💙…きも…
かろうじて絞り出した、悪態。
💙涼太なんてもう大っ嫌いだ…
その全く心のこもっていない言葉を聞いて、宮舘は、満足そうににっこりと微笑んだ。
❤️はいはい、そうだね。翔太姫
💙…やめろ…
抵抗するのはもう、口だけだった。
その体はもう何の抵抗もしていない。
それどころか宮舘の次の行動を、どこかで待ち望んでいることすら、自分でも分かっていた。
宮舘はそんな渡辺の、強がりで嘘つきな唇を塞ぐようにして。
そっと自分のそれを、優しく重ね合わせた。
やっぱりこいつには敵わない。
幼稚園の頃から、ずっと。
渡辺はそう思いながら、ゆっくりとそのキスを受け入れた。
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