舞「さあ人狼ゲーム(おあそび)は終了だ!これからが本番、この屋敷から脱出せよ!!!」
舞は会議室から出ていった。
悠穂「っ……」(これで…いいのか……?)
病「き、期限は何日だったっけ…?」
提「期限は10日だったはずだ。そうだよな?ゲームマスター。いや、悠穂と呼ぶべきか?」
悠穂「うん、期限は10日。悠穂でもゲームマスターでも好きな方で呼んで。」
莉菜「薄々察してはいたけど、黒幕って紗友なの?」
悠穂「うん、このゲームを提案した黒幕は紗友だ。」
迷「残りの3人は?」
悠穂「それは…自分たちで探して欲しい。俺が頼まれてるのはゲームの進行及び答え合わせ。質問に答えることは…許されてない。」
迷「……そ」
病「と、とりあえずは屋敷の捜索かな…」
莉菜「そうだね」
提「じゃあ、解散だな。今日は夕方に集合しよう。」
3人「うん」
ー病sideー
「ど、どこを探そう…」
「で、出口と言えば1階かな…」
「い、行ってみよ……」
「う、うわぁ…」
僕が見た光景は、蜘蛛の巣が多数張られていたり、変な色の液体がばら撒かれたりした、まさに“悲惨”とも呼べる光景だった。
「うへぇ……」
そんな悲惨な場所を気をつけて進み、玄関へ到着した。
「こ、これは…」
そこは、コンクリートで鍵やドアが埋められており、外には出れない状況となっていた。
「こ、これ…僕達を出す気はないってこと……?」
ー提sideー
「……」
「それとなく死体置き場に来てみたが…」
「酷い匂いだな」
匂いに耐えながら歩いていると、ナイフを見つけた。
「ナイフ…?」
「……」
自分は考えた。
舞の『脱出ゲームが始まる前にあのことがバレてはいけない』という発言が気になったから。
「まさか、死亡者は生きている、とか…」
そう考えたのには理由があった。
臭すぎるのだ。
普通、死体の匂いというのは肉が腐敗した匂いだけだと思っている。
それなのに、魚のような生臭さも感じるのだ。
これは、黒幕(ゲームマスター)が用意した臭元なのだろうか。
それが気になった自分は、先程のナイフで死体を切ってみることにした。
ツー…
友花の腕を切った。
すると、血が出てきた。
「……」
傷口の辺りを押し付けてみた。
生物ならば、血が滲んでくるはずだから。
だけど、死体(それ)は……
「……やっぱりか。」
「ただ、何故最初は血が出てきたか、だな」
自分はナイフを観察した。
すると、ナイフの刃先に穴が開いているのを見つけた。
「まさか…」
念の為地面にナイフを刺してみると、刃はするすると柄の中に入っていき、血(赤い液体)がどくどくと出てきた。
「なるほどな。人狼はこのナイフで人を刺していた訳だ。」
「何してるのかな?」
不意に声をかけられた。
「その声は舞か。」
「当たり〜」
「1つ確認してもいいか?」
「どうぞ」
「死亡者は殺されてはいないな?」
「ああ、その通り。」
「死亡者は殺していないさ。ちゃんと生きている。」
「一体どこに──」
「その先は」
「自分で見つけてね☆」
「……」
そう言って舞は去っていった。
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