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今回のお題は
です
だいぶ前に書いた電車で
出てきた不思議な猫の
正体を書いていきたいと思います
まぁ
電車見てないひとでも見れるので
戻って見なくてもいいですよ〜w
黒歴史なので…
それでは
スタート!
僕には名前なんか無い
僕の楽しみは
僕が生み出した地球という星の
生物のトップになった人間を見ること
弱肉強食
強いものは弱いものを助けなんかしない
と思っていた
ミャア
姿を猫に変えて
初めてこの地に降りた
今までこんな近くで地球を見たことがなくて
もっといろんな物を見てみたい
という好奇心から
近くにあった木に登った
虫の鳴き声
風で葉が擦れる音
近くの家の夕飯の匂い
子供の声
長く伸びる二人の影
そろそろ良いかと思って
降りようとしたら
落ちそうになって降りれなかった
この体は不便だと思い元の姿に戻ろうとした
が
さっき見た2つの影の主が僕を見ていた
この状態で元に戻るのは気が引けたし
ふたりはどう行動するのか気になり
しばらく観察することにした
「優どうしよ猫が降りれなくなってる」
「そんなの助けるに決まってるでしょ」
「何すれば良い?」
「じゃあ伊織はタオルを猫の下で持っといて」
「わかった」
どうせ助けてなんかくれないだろうと思ってたから驚いた
するとユウという男の子が木に足をかけ登ってきた
「大丈夫だよ、猫さん。助けてあげるから」
こんな人もいるんだと驚いた
興味がどんどん湧いてきて
二人に懐いたふりをした
そしたら家で飼ってくれた
彼らのことを知れば知るほど好きになり
嘘
じゃなくて
本当に
懐いた
いつも幸せだった
僕を造った
神様
がくるまでは
なぜ汝は住まう場所も格も種族も違うものと仲良くしようとする
「ではなぜ住まう場所の違うものとはそばにいてはいけないのでしょうか」
そういう運命だからだ
「運命…運命とは何なのでしょうか?なぜそばにいてはならないのでしょうか?」
では問うが運命がなかったらどうなると思う
賢い汝ならわかるだろう
「…」
そこまでして同じ種同士で争う人間とともに生きたいと言うなら
汝も人間になることだな
そんなこと今の僕には出来ないなんて
神様が一番よくわかっているはずなのに
僕は
どうしても人間にはなれない
他の生物とは比にならないぐらい
難しいのだ
だから
二人から離れることにした
二人のためにも
それからはただただ眠った
でも十年後嫌な予感がして目を覚ましたら
伊織が優を助けて電車に引かれそうになっていた
ここで伊織が死んでしまったら
もう優には誰もいなくなってしまう
だから運命に逆らって伊織を助けた
だけど
その代償で優は記憶を消した
伊織は眠っている間
魂だけを自分が死にかけたことろに縛り付けていた
いつも電車に乗ろうとすると姿を消してしまう
どうにかして助けたくて
優を伊織に会わせることを選んだ
長い夏休みが終わり
いつもふたりで待っていた駅で一人ぽつんと立っていた
記憶を失っているのに
心にぽっかりと穴が空いたような表情をしていた
伊織が死にかけたときと同じような場面にするために
わざと猫の姿で線路に横たわった
すると
思ってた通り助けてくれた
思えば
いつもいつも守ってもらっていた
だから今度は
僕が守る番
光で優を伊織のもとへ送った
優が記憶を戻すのにはだいぶ時間がかかった
伊織は優が生きていることがわかっているのか
戻らせようとしている
僕のことにも気づいていた
うまく隠れてたつもりなんだけどな
あぁ
また二人と生きたいと思うのは贅沢かな?
「二人はまだ死んでないよ」
二人は驚いた顔をした
「なんで?」
猫が喋ったら驚くのは当たり前だよね
でもせめて二人には生きててほしいんだ
「今は時間がないんだ。僕の話を聞いてくれる?」
そう
僕にはこの姿になれる時間がもう無くなる
二人は頷いてくれた
「まだ、生きたい?」
「そんなのっ。」
二人は目を合わせたあとこちらを力強く見た
『生きたい』
二人には笑って生きててほしい
僕もそばで、生きてたいって願うのはだめ、なのかな?
これが最後になるかもしれないから
たくさんのありがとうを伝えた
「二人で楽しく生きてね。
今までありがとう。たくさん助けてくれてありがとう。たくさんたくさんありがとう。」
猫は泣くことができないのだろうか
心のなかで泣いて微笑んだ
「こっちこそ、ありがとう。あなたのお陰で大切な想い出がたくさんできた。本当に
ありがとう。」
あなたたちにに出会えてよかった。
「ばいばい」
二人を元の場所に送った
二人は光に包まれて
「またね」
と微笑んでくれた
ばいばいって言ったのに
また会おうと言ってくれている
だから精一杯答えた
「必ず会いに行くから」
輝きがまして二人は元の場所に戻っていった
すると
今まで感じたことのない感じがして
自分を見てみた
二人と同じ見た目
人間になれたんだ
あれ程までに望んだ人間に…
すると暖かい光に包まれた
気づいたら君たちと出会った木まで飛ばされていた
すると
僕が来ることがわかっていたかのように
二人は微笑んで
「おかえり」
といってくれた
やっぱり僕だってわかってくれていた
どんな言葉よりもこの言葉が一番心にストンと落ちた
「うん、ただいま…っ、!」
二人と生きたいというわがままが
二人のお陰でかなった
運命なんてかえることが出来るんだよって
教えてくれた
これからは二人とともにこの世界で
生きていく
たとえどんな運命が振りかざされても