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俺とからさんは恋人だ。
からさんはα、俺もα。
俺が好きですと言うと当職は好きじゃないナリとからさんが言う。
顔を赤らめながら精一杯の返事をくれるからさんが何より愛しい。
愛しい人と平凡な毎日が過ごせたら、ただそれだけでよかったのだと思う。
事務所に新人が入って1ヶ月ほど経ったある日、オランジーナの買い出しを終え事務所へ戻るとからさんが床にうずくまっていた。
「はぁ…あっ…」
「どうしたんです、からさん。熱でもあるんですか、顔が赤い」
「や………お……くん……くす…り…」
「くすり…?ああ、薬ですか!薬が欲しいんですね」
自分の鞄から風邪薬を取り出しからさんに渡す。
からさんがそれを飲む様子を見ていると次第に自分の身体もどこかがおかしくなってきていることに気がついた。
心臓の鼓動が早くなる。
今にも理性が吹っ飛びそうだった。
この場でからさんに触れたい。
激しく抱いてしまいたい。
俺とからさんは恋人同士だったが過去に性交渉を行ったことはまだなかった。
長い時間をかけてゆっくり進めていきたかったのだ。
それなのに自分はおかしい。
身体が勝手に動く。
気がつくと俺はからさんにキスをしていた。
熱く長いキス。
まだキスだけなのに経験したことのないような快感が全身を駆け巡った。