第10話 「鋼の戦場」
🚀 シーン1:待ち伏せ
夜の都市。
空に浮かぶネオンライトが、ゼインとナヴィスの姿を照らす。
二人はビルの屋上に身を潜めながら、ヴェール・バインドの隊員たちの動きを監視していた。
ナヴィスの青い瞳が、街の光を反射する。
彼は無造作な黒髪をかき上げながら、小声で呟いた。
「どうやら、アイツら本気で仕掛けるつもりだな……」
ゼインは静かに頷く。
彼の黒いジャケットの裾が、微かに夜風になびく。
「問題は、どう突破するか……」
ビルの下には、ヴェール・バインドの兵士たちが黒い装甲スーツを身に纏い、銃を構えていた。
背中のエネルギーコアが淡く光り、戦闘モードへ移行していることを示していた。
「ターゲット確認——排除開始」
隊員の一人が指示を下した瞬間、
轟音と共に、エネルギー弾が屋上へと向かってくる!
🚀 シーン2:迎撃戦
「ッ、来るぞ!」
ゼインは屋上の縁を蹴り、反射的に横へ跳ぶ。
背後で青白い爆発が起こり、衝撃波が辺りを包む。
「ははっ、やっぱり派手に来やがったな」
ナヴィスは黒のタクティカルジャケットの裾を翻しながら、軽やかに着地する。
その瞬間、彼の左腕の碧色の刻印が輝いた。
「《フォールトシフト》」
次の瞬間——ヴェール・バインドの隊員とゼインの位置が入れ替わる。
「なっ——!?」
混乱する隊員たちの間に、ゼインが現れる。
彼はすでに碧素のナイフを抜き、逆手に構えていた。
「……遅ぇよ」
鋭い刃が、敵の装甲を斬り裂く。
「ぐっ……!!」
一人、膝をつく隊員。
しかし、すぐさま別の兵士が銃を向ける。
「チッ……!」
ゼインは即座に《オーバーライド》を発動。
銃のエネルギーが暴走し、強制的に機能停止する。
「お前らの武器はもう使えねぇ」
ゼインが冷たく言い放つ。
🚀 シーン3:敵の新技術
「……なるほど。これが“オーバーライド”か」
その声が響いた瞬間——
ヴェール・バインドの隊員たちの体が、淡く光り始める。
「っ……!」
ゼインが一歩下がる。
ナヴィスの表情も険しくなる。
「まずいな……アイツら、寿命を燃やして強化しやがった」
ヴェール・バインドの兵士たちの動きが一変する。
先ほどまでの数倍の速さで、彼らは地面を蹴り、ゼインたちへと迫ってきた。
「さあ、次はどう出る?」
指揮官の冷笑が響く。
ゼインは、青い瞳を鋭く光らせながらナイフを握り直した。
「……なら、俺もやるしかねぇな」
彼の左腕の刻印が、より強く輝き始める。
戦場は、さらなる激戦へと突入していく——
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