テラーノベル
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だけど、気づいてしまった。
俺がどれだけ彼を守っても、真平は俺のことを“友達”としてしか見ていない。
それが少しだけ痛かった。
あの日、本当に彼を守れる人間になれていたのか。
力が欲しかった。逃げずに、迷わず守れる力が。
――このまま傍にいたら、俺はきっと彼を守れない。
そう思った。
俺は生徒会の仕事をすべて引き継ぎ、卒業を待たずに学校を去った。
遠くにいる親戚が体調を崩して、誰も介護ができないから中退する。そう説明したら、誰も疑問を持たず暖かく見送ってくれた。
夜、校舎の屋上で風に吹かれながら、遠くの街を見下ろした。
俺の中で何かが終わり、同時に始まった気がした。
彼を守るためにもっと力をつけなければ。
そのために、一度この場所から消えようと思った。
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