テラーノベル
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太陽が眩しい朝…
少年は、朝からバタバタしていた…
「まずい!遅刻する!」
少年は、焦った口調で言うと、急いで荷物をまとめ、外へ飛び出した。
「いってきまぁーす!」
少年の名前は”中島敦”、今日が初めての学園…なのにも関わらず…
「初日から遅刻だぁー!!!!!」
敦は、そう大声で叫び、学園へと向かって走っていった。
「はぁ…はぁ…着いた…」
敦が学校に着いた頃には、登校時間ギリギリであった。
「最初はどうなるかと…」
安心していると…「くぉおおおらあああああああああ!!!」という、大きな声が聞こえてきた。
「!?」敦は、突然の声に、体を大きく揺らした。
「おい!敦!登校時間ギリギリに来てどうするんだ!?」
「国木田先生!」大きな声を出していたのは、国木田先生だった!
国木田先生、担当教科は数学、理想主義者の先生である。
「でも…まだ、5分あ」
「5分もじゃないだろ!!」
「すみません…」
「はぁ…とりあえず…教室へ行け、チャイムが鳴る前に」
「はい!」敦は、国木田先生に頭を下げ、学園へとはいって行った。
「えっと…僕の教室は…あった!」敦のクラスは一年二組。
敦は、教室の戸の前に立つと、大きく深呼吸をした。
敦は、深呼吸をすると、教室へ入った。
ガラ…「すみません!遅れました!」
敦のクラスの担任は、”織田作之助”であった。
「ああ、しょうがないことだ。とりあえず席に付け、朝のSTを始める。」
「敦の席は、そこだ。」
織田先生は、そういうと、空いている席を指さした。
「はい!」
敦は、空いてる席へと向かう。
席の前に着くと、荷物を置いて、席に付いた。
敦は、隣の人へ挨拶をしようと、隣へ顔を向ける。
「隣の席、よろしくお願い…」
敦が見たのは、見覚えがある、黒髪の短髪の男だった。
「げっ…お前は…」
「芥川!」
敦の隣に座っていたのは、”芥川龍之介”であった。
「っ!…中島敦!?なぜ貴様がここに⁉」
「それはこっちのセリフだ!」
「おい、そこうるさいぞ。」
「あっ、すみません…」
敦はそういうと、織田先生に頭を下げる。芥川は、頭を下げずに前を向いた
”キーンコーンカーンコーン”チャイムが鳴る。
今日は初日であるということから、教科書などを配布して、学園は終わる。
「はぁ…なんで僕が芥川と…これからどうしよう…」
敦は、そう小声でつぶやきながらも、ぐったりとする。
その瞬間…戸が大きな音を立てて開いた。
「すみません~!新しい自殺法を試していたら遅れました!」
敦は、その声を聞くと、とっさに戸へと向かおうとした。
「太宰…」
「太宰さん!!!」
「がっ!」
敦が立ち上がる前に、芥川が立ち上がり、敦は芥川に踏み台にされてしまった。
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