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それから数日は何事もなく無事に学園生活を送り、週末の今日はみんなで食堂に集まってお茶会をしている。


向井先生がコーヒーを淹れてくれた。


バリスタ顔負けの腕前らしい。向井先生は白衣姿じゃないと若いそこらにいる兄ちゃんって感じで意外と話しやすい。


気になるのは照にずっとベタベタ触っていること。距離感バグっている感じの人なのかもしれない。先日の佐久間といい、深澤だけではなく、この学園内の人間に気を許していい相手は少なそうだ。



🧡「はい。レディーファーストや」


💙「ありがとうございます///」



おかしなもので、毎日女子扱いされていると、不思議に自分が本当の女の子になったような気持ちになる。


素乃学園の仲間はみんな優しい。


重い物は持ってくれるし、高い所の物を取ってくれたりするし。俺が女なら、誰のことも好きになりそう。


入ってすぐの頃はあまり余裕がなくて見ていなかったけど、学園の生徒は軒並みイケメン揃いだということにもここ数日で気付かされた。


整った顔立ちの、違う魅力を持ったみんなが輝いて見える。見知った顔である涼太でさえ、なんだか最近はきらきらして見える。


ぼんやりそんなことを考えていたら、深澤の大きな声で我に返った。


💜「マジで!!!俺見たんだって!!!」


🩷「またまた深澤のホラが出た」


阿部先生の隣りをしっかり陣取り、コーヒーは飲めないらしくオレンジジュースを飲んでいる佐久間が呆れたように言った。


💙「何の話?」


深澤の話を要約すると、昨日の深夜の2時くらいにお化けを見たという。

俺はお化けとかマジで苦手なので、隣りに座る涼太の腕にしがみついた。


💜「なんか、むちゃくちゃでかいの!真っ白い影が廊下の隅を歩いてたんだよ…」


💛「見間違いですよ」


💜「いや、マジなんだって!」


🖤「声掛けたんですか?」


💜「掛けるかよ!呪われたらどうする」


深澤は本気で怖いようで、思い出してぶるぶると震えている。


🩷「人間じゃなくて?誰か、トイレに起きてきたとか」


💜「いや、そういうんじゃないんだよ。ふらふら〜っと移動する感じが人間の動きじゃなかった…」


結局よくわからないね、で話は終わった。


いや、よくわからないねじゃ困る。夜のトイレが怖くなるだろ…。

俺は、夜になったらなるべく水分を取らないようにしよう、と決めた。

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