続きですん
どーぞ!
俺の名前は小峠華太、改め小峠華だ。
なんやかんやあって死んで転生して女になった。
そして昨日小林の兄貴の昔の同期であるカリンさんと再開し、一発で俺とバレた。
やっぱ殺し屋の人って観察眼やべえんだな。
そして今日、カリンさんの突然の思いつきによりショッピングへ行く、らしい。
そして俺は待ち合わせ場所でカリンさんを待っていたのだが…………
モブA「おねーさんめっちゃ美人じゃん!」
モブB「俺らと一緒に遊んでよー!」
小峠「(またナンパかよクソッタレが!!!!)」
神様のいたずらかなにか知らないが、俺は何回ナンパにあえばいいんだ?あ?
そして俺が必死に出そうになる拳を抑えているときだった。
カリン「……あんたら私の連れに何してるの?」
いつのまにかナンパ野郎どもの背後にカリンさんが鬼のような形相で立っていた。
モブ「「すみませんでしたぁぁぁ!!!!」」
カリン「馬鹿なガキ共ね」
走り去っていく奴らをみて、カリンさんがため息をつく。
小峠「すみません、2度も…」
カリン「全然いいわよ。華ちゃん可愛いんだから、私が守ってあげる!」
そして私たちは服を見たり雑貨を見たりして、午前中を過ごした。
小峠「次はどこに行くんですか??」
カリン「そうね………浴衣!浴衣見に行きましょ!」
小峠「浴衣?なんかありましたっけ?」
服は分かるがなぜ浴衣なんだ?
カリン「何言ってんの。今日の夜は空龍街の夏祭りよ?行くでしょ!?」
小峠「空龍街ぃ!??」
待て待て待て待て待て!!空龍街なんて行ったらどうなるか分かってます!?舎弟陣ならまだしも、あの兄貴たちを出し抜けるわけないじゃないですか!!!!
小峠「カ、カリンさん?その夏祭りの警護ってどこがやるか知ってます…??」
カリン「天羽組でしょー?」
知ってるならなぜそうなる!!!
小峠「絶対無理ですよ!まず、あの人たちとはもう赤の他人な訳ですし!バレたら何されるか…」
カリン「大丈夫よ、いたら逃げれば良いだけだし、なにより人が多いもの。いざとなったらお面で顔隠せばいいし!」
小峠「わ……っかりましたけど………」
不安だ。不安すぎる。
そして夕方5時。
カリンさんが家まで迎えに来てくれた。
カリン「華ちゃーん、着れた??」
カリンさんはさすがと言うべきか、紫色の浴衣をバッチシ着こなしていた。
こりゃその辺の男ならだれでもオチるな…
小峠「着れました、けど……合ってんのかコレ…?」
悪戦苦闘しながらも俺は購入した浴衣を着る。
カリン「どれどれ…………って、馬鹿可愛いじゃないの!!」
と、おもむろにスマホを取りだし撮影し始める。
カリン「さっすが私だわ!センスよすぎ!」
カリンさんが選んでくれたのは、青と白の浴衣だった。
小峠「変じゃないです?」
カリン「んーん、全然大丈夫!行きましょ!」
俺はカリンさんに手を引かれ、、俺の大好きだった空龍街の夏祭りへと出向いた。
小峠「うぉ…やっぱ人多いなあ」
空龍街の夏祭りは、色々な街から人が来るために人がごった返していた。
こりゃ天羽組も警備大変そうだ。
カリン「そうね………りんご飴と人形焼き買って、ベンチに座ってゆっくり食べましょうか」
小峠「そうですね」
そして俺たちは買うものを買い、近くの公園のベンチに座った。
カリン「んー!美味しい!やっぱ夏祭り最高!」
小峠「あの…カリンさん…」
カリン「んー?」
俺はずっと疑問に思っていたことを打ち明けることにした。
小峠「カリンさん、なんで俺の事気にかけてくれるんですか?カリンさんだって色々あるでしょ?」
カリン「…んー」
少しの沈黙の後、カリンさんはゆっくり話し始める。
カリン「君と初めて会った時、すごい真っ直ぐな子だなって思ったの。」
初めてあった日……あ、あの飲み会の時か。
カリン「あの幸真が褒める子だもの。きっと凄い子なんだろうなって思った。龍臣も君のこと気に入ってたしね。それであの日別れたあと、龍臣と君のことについて話しててね。あんなに真っ直ぐでひたむきで、あの幸真に着いてこれたんだから、きっと死なないよねって。また一緒に飲みたいねって。でも………数日後に私が店番してたときに龍臣が真っ青な顔で私のところに来てさ、『小峠君が死んじゃった』って言うんだもん。私びっくりしてレジひっくり返しちゃった。」
おぉ、それはなんというか……さすが殺し屋だ…
カリン「それでお葬式行って、そのまま自分の家帰ってきて、あの時もっと喋っておけばよかったとか、もっと飲みに行ってればよかったとか、もっと遊んでればよかった、とか。そういう悔いばっかり思いついちゃって……すごく後悔してたら、華ちゃんに出会ったのよ。」
俺の葬式、来てくれてたんだ………
カリン「だからね、“小峠君”」
そしてカリンさんは、俺の手を優しく握る。
カリン「もう後悔したくないの。だからたくさん気にかけて、いっぱい遊んで、楽しい思い出をたくさん作りたいのよ」
そっか。俺、ちゃんと愛されてたんだな。
小峠「…ありがとうございます、カリンさん。俺、今度は絶対に死にませんから。だから…沢山遊んでくださいね。」
カリン「っうん!」
そしてりんご飴と人形焼きを食べ終わり、ヨーヨー釣りとか射的とか(射的は無双してしまったため景品は返した)色々やってから、帰路に着いた。
カリン「じゃあまたね、華ちゃん!」
小峠「今日はありがとうございました!またいつかメロンパン買いに行くので!」
そしてカリンさんと別れ、俺は家に帰ろうとしたが、あることに気がつく。
小峠「あ……空龍堂の大福、買いたい。」
あれ空龍街でしかやってないんだよな。
老舗だけど結構夜遅くまでやってるし、今行けば多分間に合うだろ。
空龍堂にて
小峠「あ、あった!」
あと一つだけ残っていた。ここの大福美味しいから直ぐに売り切れちまうけど、今日は運が良かったみたいだ。
そして帰ろうとした、その瞬間だった。
??「今日はちゃんかぶが大好きだった夏祭りだ。せめて供え物くらいしてやらねぇと、可哀想だ」
??「はい……そうですね」
嘘だろ、おい。
to be continued…
コメント
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つ、続きをお恵みくだされー
次回がどうなるか楽しみすぎる😭