💙side
ryokちゃんから倒れた日から、俺は開いてる時間を見つけて、お見舞いに行っていた。
「…。」
…今日も、ryokちゃんは眠ったままだった。
寝顔はどこか涼しげだが、暖かさもある表情だった。
「いつになったら…目覚めるの、かな…」
ベットの横にあった椅子に座る。
そして、ryokちゃんの左手を撫でた。
「ryok、ちゃん…ッ」
不安。
焦り。
恐怖。
後悔。
考えたくもない事が病室の静かさで、どうしても考えてしまう。
あの時、目を真っ赤にさせた理由を優しく聞いていたら?
もっと早く、ryokちゃんが悩んでる事を気づいてあげられたら?
…もし、このまま起きなかったら…
「全部、俺たちのせい…?」
「…いや、俺のせいだ…」
「泣いてた事を指摘したから…」
「…本当は隠したかったのに、気づいたから…」
「あ、あぁ…」
どれだけ小さなことでもきっかけを作ってしまったら、それはその人のせいになるだろう。
…だと、すると。
「俺のせいで…ごめん、ね…」
「ご、め゛んッなさい…ごめンッなざいッ…!」
首を絞めてしまうほど、聞いて欲しくなかったのに。
なんで、聞いてしまったんだろう?
聞かなかったら、倒れて今でも意識が戻らない、という事がなかったかもしれないのに。
最低だな、俺。
メンバーの助けになろうとしてした事が、苦しめているんだから。
…色々と考えすぎたのか、 頭が痛くなった。
「…い゛っ…」
座ってるのが辛かったので、ベットの端に頭を置いた。
「ゔっ…グスッ、ハァッ、あ゛ぁ…」
泣いているのもあってか、頭痛は一層と強くなった。
全てはryokちゃんを苦しませた、俺への罰。
まだまだ足りないかもしれないけど、これはryokちゃんに対しての、償い。
…だから、耐えないと。
「ッ…あ、グッ…ハァッフゥッ…」
痛みなのか、後悔のせいなのか、涙は止まらない。
これから、どんな罰が来るんだろうか。
こんなんじゃ、この先にある、俺への罰も耐えられない。
早く、止まれよ…
そう、願っていた。
すると、頭の上から撫でられていることに気づいた。
不思議に思い、頭を上げてみる。
上げてみたら、ryokちゃんが今にも泣き出しそうになっている顔をして、俺をみていた。
💛「wki…大丈夫?」
「ぁ…あぁ…」
「よ”かっだ…」
「よ”…良かっだぁぁ……!」
先程までの考えはどこかへ行ってしまうほど、起きたことを喜んだ。
ちょうど、起きたタイミングでmtkも病室へ来たようだ。
❤️「ryokちゃん…!」
💛「あ、mtk…」
❤️「良かった…起きてくれて…」
💛「ありがとう…?」
❤️「5日も目覚めないんだから、不安で仕方なかったよ…」
💛「え!そんなに…?」
❤️「そうだよ〜しかも、毎日wkiは空いてる時間を見つければ、お見舞いに行ってたんだから…」
💛「wki…ごめんね?」
「ゔぅん…」
「『償い』と思えば…なんてことない、よ…」
そう言った後、意識がぼーっとしてきた。
せっかくryokちゃんが起きたのに…
…これも、罰、かな。
じゃあ、受け入れなきゃ…
そう考えてると、目の前が暗くなり力が抜けた。
💛side
「「!?」」
『償い』だと言った後、wkiが俺の方へ倒れてきた。
mtkも驚き、wkiに近づいた。
❤️「wki!wki!!」
💙「……」
「意識が失ってる…」
❤️「とりあえず、ナースコール押すね…?」
そうしてmtkはナースコールを押した。
wkiが頭を上げた時、少し顔が赤いように感じた。
再びwkiの顔を見る。
そして、おでこに手を付ける。
「あっつ…」
やはり顔が赤いのは、熱のせいだった。
熱を出させるほど、wkiはずっと僕の近くに居たのかな。
だとすると、僕のせいでwkiは…
❤️「…ryokちゃん、」
「…!何、mtk?」
❤️「ryokちゃんのせいじゃないからね?」
❤️「だから、大丈夫。」
顔に出てたのか、mtkの察しが良いのか。
どちらだか分からないが、今は素直にmtkの言葉を信じた。
その後、wkiは『風邪』と診断され、僕の隣のベットに運ばれた。
❤️side
ryokちゃんがwkiと同じような顔をしていたから、声を掛けた。
ryokちゃんは少し驚いた後、納得したかのような表情をした。
❤️(良かった、分かってくれたようで…)
❤️(…でも、wkiは分かってくれるかな…)
ryokちゃんが倒れて、廊下と繋がっている窓から見ていた、あの日。
その時のwkiは、ryokちゃんの為ならばと何でもしそうな顔で怖かった。
…でも同時に共感もしてしまった。
大切なryokちゃんがいなくなってしまったら。
支えがなくなった朝顔のように、足元の所で彷徨っているだろう。
そんなryokちゃんが、辛そうになったら俺たちが代わりになってあげたかった。
いつでも、俺たちはryokちゃんを必要としてるからね。
そう考えていると、看護師さんが来てwkiの様子を調べていった。
結果は、『風邪』だった。
どうやら、ryokちゃんがいるベットの隣に寝かせられるらしい。
俺は、その話を聞きryokちゃんとwkiがいる部屋へ向かった。
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