朝,結局起きていた。
朝ごはんは比較的食べない。
昼や夜なら食べれるのだが,朝は胃が受け付けず,口にしたとしても吐いてしまう。
そんな姿,見せちゃダメだ。
今日は,外出許可を貰って色々買いに行く予定
動かない足を無理矢理にでも動かして,総統室へ向かう
『失礼します』
入れ,と声がした
ゆっくりを扉を開ける。
gr「朝早くからなんだ」
『外出許可をいただきに来ました』
そう伝えると
「勝手に行け,俺は眠いんだ」
と言われ,部屋を追い出されてしまった。
彼が仲間に見せる笑顔は,私には向けてくれない
あの人が話す言葉全て,他人事で
聞いてると,どんどん胸が苦しくなっていく。
本当に,みんなが知らないだけで
この国はどうかしてる
朝早い街はお昼時の賑わいとは違い,静まり返っていた。
私はこの静寂が,意外に好きだったりする。
私は森に入り,お店が開くまでの時間を潰すことにした。
薬草などを取っている時,
突然声をかけられた。
「…君,どこの子?」
『…へ,』
震える足を動かし,後ろを振り返る。
「…女の子,を傷つける趣味はないけど」
「なーんか怪しい」
ゆったりとした言い方だけど,目つきは鋭く
突き刺すような目線を感じた。
『wrwrd国,幹部…かもです。部隊…じゃなくて科学の頭脳で雇われてます。』
そう話すと、
なーんだ!,と明るい笑顔へと変わった。
rd「俺は運営国の人,らっだぁって言うんだ」
『…ごめんなさい,わからないです』
rd「大丈夫,気にしないで!科学なんてすごいね,俺そこら辺の知識はあんましないからさぁ尊敬しちゃうな」
『今は,あんまり重要視されてないだけで,科学はすごいところがいっぱいあります。』
優しくされたのが久々すぎて,
胸を張って科学について語ってしまった…
うざい,って思われてないといいけど
rd「すごいね!科学って!」
『…ぇ』
rd「俺の国にはいないなぁ,薬学とか,毒とかに詳しい人…もしもwrwrd国が嫌になったら運営国においでよ!歓迎する!」
…え?
rd「じゃ,またね!」
待って,待って!
私は,一瞬で確信した。
私
あの人のことが,好きになっちゃった。って
そこからは頭が回らなかった。
なんか,ふわふわしてて
ずっと,らっだぁさんについて思い返す。
笑顔が素敵で,かっこよかった。
外出してよかった。と朝から思っていた
欲しいものも買い終わり,気がついたら夕方だった。
城へは,帰りたくはなかった。
???視点
『…んふふっ』
「気持ち悪い笑い方やん,どした?」
『いやぁ,ね?』
自然と笑みが溢れてしまう。
でも,仕方がない
朝からあんなことがあったんだから
『ねぇ,きょーさん。運命って信じる?』
kyo「…運命かぁ,あるんとちゃう?」
『だよねぇ,』
意味深にため息を吐く。
『俺さ,今日』
『運命の人に出会っちゃったかも』
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