はっと我に返った。あたりを確認すると、自分が服を着替え、ベッドで寝ていることに気が付いた。あれ……? これは……現実……? なんだか頭がボーっとしている。さっきのは、夢?
ううん、そんなはずない。あれがお婆ちゃんの言っていた妖怪なんだ! どうしよう、誰かに相談しなきゃ……。でも、今のままだと、単に私がお風呂場でえっちな夢を見ただけだと思われてしまうかも。何か証拠がないと……。
そうだ、あたしがお風呂で妖怪に襲われているところを動画に撮ったらどうだろう? それならきっとみんな信じてくれるはずだわ。
「よし……!」
早速準備に取り掛かった。スマホを設置して、録画ボタンを押して、撮影開始。これでOKだ。あとはさっとお風呂に入るだけ。
――カチャッ!
「ひゃっ!?」
突然の音にびっくりした。振り返ると、そこには黒い影があった。体は動かない。そして昨日のように、私の体を舐めまわし始めた。ちらっとスマホの位置を確認したけれど、大丈夫、映っているはず。
まずは首を舐められて、次に肩、腕へと移動する。それから胸。乳首は舌先でつつくようにして転がされる。
「あうっ……ふうっ……」
胸への責めが終わると、次は下半身へと向かった。お腹から下腹部へ、そして足の付け根へと……。股の間まで到達すると、舌先は割れ目をなぞるように上下運動を繰り返した。
「あううっ……!」
秘所を責められると、どうしても声が出てしまう。恥ずかしいけど仕方ない。それにしてもすごいテクニックだ。こんな風にされたら誰だって……。――ピタッ!
「ふあっ?」
急に動きが止まった。え、な、何? どうして止めるの? 戸惑っている間に、舌はゆっくりと離れていってしまった。そして今度は太ももへと向かっていく。――ペロッ……ペロッペロッ……
「んんっ……」
内ももを舐めまわされる。すごく気持ち良い。だけど物足りない。もっとして欲しい……。そう思っているうちに、舌はどんどん上に向かってきた。
「あっ……あっ……」
期待が高まる。そしてとうとう、ク・トリスに到達して……。――ペロッペロッ……ペロッペロッ……
「ああっ……!」
待ち望んでいた快楽が訪れる。舌先でチロチロと刺激されながら、同時にもう片方の乳首にも舌が伸ばされ、つつかれたり弾かれたりする。
「はぁっ……あぁんっ……」
両方の乳首を同時に攻められるとたまらない。しかも、その舌使いはとても丁寧かつ繊細だ。まるで壊れものを扱うみたいに優しく、それでいて的確に弱点を突いてくる。――チュパッチュパッ……レロンッ……
「ふぅっ……ううん……」
両方の乳首を同時に吸われ、甘噛みされると、思わず声が出てしまった。舌は休むことなく責め続ける。そのまましばらく続けられた後、ようやく満足してくれたのか、いったん解放された。
「はぁ……はぁ……」
息を整えていると、舌は再び下半身へと向かい、今度は膣内へと侵入してきた。今度は一気に最奥まで突き入れられる。――ズブッ!
「ああっ……!」
そして激しくピストンを始めた。――パンッパツパツン……グチョッグッチョッ……
「はっ……はっ……はっ……」
激しい出し入れが続く。やがて絶頂に達しそうになった瞬間、また舌の動きが止まって、抜かれてしまった。あれ、っと思った瞬間、全身を舌が同時に這いずりまわり始めた。――ぺろっ……ぺろっぺろっ……
「ふああっ」
全身を同時に刺激されて、快感でどうにかなりそうになる。特に敏感な部分は重点的に狙われる。首筋や耳元、脇の下などは入念になめ回され、さらにおっぱいには吸い付くような愛撫が加えられる。
「あんっ……ああ……」
再び体中が熱くなる。そして舌が膣内に侵入してきた。
「ああん……そこは……だめぇ……」
Gスポットが擦られ、子宮口を突き上げられる。あまりの気持ち良さに頭が真っ白になった。
「だめぇぇぇぇぇぇっ!!」
体がビクンとはね上がると同時に、意識を失った。
……はっと我に返った。あたりを確認すると、自分が服を着替え、ベッドで寝ていることに気が付いた。そうだ、スマホ! 昨日の録画を確認する。するとそこには、全身を黒い影で覆われた私が映っていた。やった! これを見せれば信じてもらえるはず。
あたしはすぐに管理人さんのところに向かった。
「すみません、ちょっとお話があるんですけど」
「はい、なんでしょう」
「実はあたし、お風呂場で変なものを見たんですよ!」
「変なモノ、ですか?」
「そうなんです。あれは絶対妖怪です」
「よ、妖怪、ですか?」
「本当なんです! これを見てください!」
そういってあたしは管理人さんに録画した動画をみせた。
管理人さんはしばらく動画を見た後、「いや、こんなもの見せられても……」といった。
「えっ」
自分で動画を確認すると、そこにはあたしがひとり裸で立っているだけだった。しかも動画の中のあたしは恍惚とした表情を浮かべ、体をくねらせると、「ああっ……」と艶っぽい声を上げ、最後には独りで果てていた。
それはどこからどう見ても、ただのオ・ニー動画だった。(終り)
※ 妖怪・垢舐め
風呂桶や風呂にたまった垢を嘗め喰うとされる妖怪。垢を嘗める以外には何もしないと言われるが、最近の風呂は大昔に比べきれいになっているので、人間から直接垢を舐め取っているのかもしれない。
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