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「そういう映山紅さんはどうなの? いつも僕ばかり好き好き言わせて、君は全然言ってくれないよね?」

「分からない」

「分からない? 僕を好きかどうか分からないということ?」

「夏梅のことが好きかどうか分からないが、さっきも言ったとおり夏梅に見捨てられたらボクは死ぬしかない」

「それって別に僕じゃなくてもいいんじゃ――」

「それは違う! ボクは男が嫌いだ。夏梅じゃないとダメなんだ」

男は嫌いだけど、僕ならいい。つまり僕は男として見られてない、ということだろうか? そうだとしたら、僕が彼女に性的な行為をするのはアウトなのだろう。実際、僕らはまだキスから先に進めていない。

「言ってて恥ずかしくなった。少し歩くぞ」

「いいけど……」

彼女は自分から手をつないできた。手をつないだことはいくらでもあるけど、それだって僕から求めるのはアウトだ。どこまでがセーフで、どこからがアウトなのか。それは考えるだけムダだ。彼女の思考は彼女にしか理解できない。

どうして彼女を好きになってしまったのだろう? ときどきそう自問自答することがある。

確かに見た目はかわいい。でもメンヘラでちょっとしたことで傷つくし、すぐに発狂して暴れだすし、それでいて僕のことは平気で傷つけてくるし、僕と違って経験済みだし、僕を好きだとも言ってくれない。条件で言えば、彼女より条件の悪い女子なんてほとんどいないだろう。

僕の自問自答は当分続くことになりそうだ。

ビッチな彼女とプラトニックな恋愛を(旧タイトル 最強彼女、霊山寺さん)

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