テラーノベル
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今回の僕の寝場所は、亜里砂さんのベッド。
布団も、花柄の布団カバーも、そのままだ。
「ちょっとこれ、まずくないですか」
「そこ以外に寝るとすると、親用のダブルベッドしか無いのだ。ベッドは2つしか無いから、当然、ダブルベッドは2人用なのだ。
そうすると、私か彩香と一緒にベッドインになるが、その方がいいのか。彩香はベッドイン一緒でもOKのようなのだ」
おいおい。
なお、彩香さんは顔を真っ赤にしている。
そういう際どい冗談は、頼むからやめてくれ。
表層思考が読めるだけに、どこまで冗談だか分からない。
いずれにせよ、話題として危なすぎるだろう。
「そんな訳で、心おきなく私の部屋を使ってくれなのだ。ティッシュも、ちゃんと用意してあるから、安心するのだ」
下ネタ良くない!
というところで。
「そう言えば、ベジョータとかイベリコって何だったの」
彩香さんが、そんな事を思い出した。
「なら、説明するのだ」
亜里砂さんは、LDKの片隅に設置されたパソコンを起動する。
「これで、私の姓とミドルネーム、ハモン、セラーノと入れて検索するのだ」
彩香さんは、言われた通りに検索をかける。
検索ページの右側に、肉々しい画像が出てきた。
しかも検索の一覧に、『ハモンセラーノとハモンイベリコの違い』なんてのまで。
そして。
● ハモンセラーノ:スペインの生ハムの一種。山育ちの白豚が主な原料。
● ハモンイベリコ:スペインの生ハムの一種。イベリア半島在来種の黒豚が原料。
● ベジョータ:イベリコの中でも、ドングリを食べて放牧されながら成長した豚のランク。
そう判明した結果。
「女の子を豚扱いは、酷いでしょ」
彩香さんに、怒られてしまった。
うん、分かっているんだ、僕も。
ただ、余りにも印象が強すぎて。
確かに、亜里砂さん、色白で、ちょい肉付きいいし。
「まあまあ、これは私が言い出したことなのだ。ネタとして強烈だけど覚えて貰いやすいので、いつも使っているのだ。少なくとも、ファミリーネームとミドルネームは、これで大体覚えて貰えるので便利なのだ」
そう、亜里砂さんがかばってくれたけれど。
そう、名前のインパクトが強すぎるのが、原因なんだ。
そんな訳で、ちょっと彩香さんのご機嫌を損ねたまま、就寝。
でも、どう見ても女の子の部屋という環境のおかげで、僕はなかなか寝付く事が出来なかった。
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