テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
誤字あり
『な、んで?』
江南は悲しげに言った。
その後、現実を受け止めれない現状で、鄒のもとへ行った。
『鄒!鄒!いるか!?』
大きな声で鄒を呼ぶ。
扉がゆっくりと開く。
『江、南?』
顔はぐちゃぐちゃで、目が腫れている。
きっと、泣いたのだろう。
『鄒…お前も、来たのか…?』
静かに頷く鄒を、優しく抱きしめた。
『俺もだよ……俺ぇ、戦場なんか、行きたくないよ…』
江南は、抱きしめながら、そう言う。
江南の顔には、涙が溢れ出しそうに浮かんでいた。
『江南…江南ぁを俺もぉ、行きたくないよぉポロポロ』
お互いの気持ちが団結しているが、赤紙が来たからには、行くしかない。
『なんで、?なんでだよッッ!』
『なんで、関係ない俺等が、行く必要があるんだよッッ!ポロポロ』
江南は泣きながら、本音を零す。
『俺も、だよッッ!でも、、、決まり事だから行くしかねぇんだよポロポロ』
その二人の会話を物陰で聴いていた、親達は、グっと息を殺して言った。
『なんで、鄒くんと江南が、命を捧げにいかなければいけないのかしら?ポロポロポロポロ』
江南と凪と母が言う。
『‥‥ポロポロポロポロポロポロ』
只々、言葉も出ない程泣く江南と凪の父。
『江南くん…鄒が生きて帰れるのはほんの少し。ポロポロポロポロ』
鄒と萩、恋の父が、鄒、萩、恋の母を抱き締めながら、言う。
まだ幼い、凪達は、幼いながらに、残酷で醜いと言うことは、察しているかは曖昧だ。
『……兄さんが、居なくなったら、私が、恋の世話をしなきゃ。』
少し我慢げの声で、萩が喋る。
『それは、そうだろう?』
凪が問い掛ける。
『え、?』
『だって、鄒兄ちゃんがいないからって、恋くんのお世話をする、
でもそれは、今の状況では、なかなか上手く出来ない。
それでも、自分のことをほって、恋くんのことをすることは、どうだろう?』
少し戸惑った萩を、優しく言う。
恋は、心で言う。
『あぁ、なんでなんだろう?
どうしてこんなことに…?
幸せになりたかっただけなのに、、、なんで、なんでですか。
僕達は悪いことをしましたか?
なんで、兄さんが泣いて、姉さんが我慢して、お母さんとお父さんが苦しまなければならない?
なんで、凪兄さんが慰めて、江南兄さんが戦いに行って、叔母さんと叔父さんが、傷つけなければならない?
なんで?』
-恋の現在願い-
『また、笑い会える、綺麗な世界が戻ってきてほしい。』
-萩の現在願い-
『誰にも、苦しんでほしくはない。』
-鄒の現在願い-
『戦場に生きたくない、まだ、家族と親友といたい。』
-凪の現在願い-
『誰も、死なないで、共に、過ごしたい。』
-江南の現在願い-
『戦争がなくなって、皆と抱き合いたい。』
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!