「嫌や…!絶対に嫌や!」
正式に目黒と付き合う事になった渡辺は
他の3人との関係を終わらせる為、話し合いをする事に…
最初の相手は【向井康二】…康二も俺の事を好きだと言ってくれていた
「何で?付き合うなら、俺で良いやん…。なぁ、何で?」
「それは…えっと…」
「何?」
「康二の事も好きだけど…。それは弟みたいな感じの好きで…」
「俺は、しょっぴーの弟やないで!」
何を言ってもがんとして認めず…話は平行線のまま続いて行く
「本当にごめん!康二…」
渡辺が申し訳なさそうに、頭を下げると…やっと分かってくれたのか
「これ以上、しょっぴーを困らせたくない…」
向井の方から渋々折れてくれた…
一件落着かと、胸を撫で下ろすと
「なぁ、しょっぴー…最後にもう一回だけ、キスさせて…。俺…思い出が欲しいねん」
そう言われて、困っていると
「それは駄目…」
目黒が割って入って来た
「何やの?最後の1回位…良いやんか…」
「康二、悪いけど…。この人だけは譲れない」
真っ直ぐに向井の目を見て、そう告げた目黒に
「もう良いわ…」
向井は渋々諦めて、寂しそうに何処かへ行ってしまった
◇◆◇◆
次に向かうのは佐久間の所…
俺が【他の人と付き合う事になったから…】と伝えると
「相手、蓮だろ?」
まだ名前を告げていないのに、その相手を当てられてしまった
「えっ…何で知って…」
「知っても何も…アイツは翔太の事、ずっと本気で好きだったじゃん…」
「?」
「えっ、何?翔太…まだ気付いてないの?誘う為に、お前に触れると…蓮がもの凄い顔で睨んでくんのよ」
「睨む?」
以前、深澤から聞かされた話はこの事だったのかと…今更、気付く
「何かムカつく事でもあったのかって、本人にも確認もしてみたんだけど…自分では、全く気付いてないみたいでさ…。きっと、自分以外の人間が…翔太に触るの嫌なんだと思うよ……こうやって」
そう言った佐久間は、渡辺の腕に抱き付き腕を絡めて来る
「ちょっ…佐久間、何?」
突然の事に、慌てていると
「やめてもらえますか?佐久間君」
向井の時とは違い…満面の笑みの目黒が、強引に佐久間の腕を引き離す
「どうしたのかな、目黒君」
「翔太君で遊ぶの、やめてもらえますか?」
にこやかに睨み合う両者…
「はいはい…2人共そこまで〜」
2人の間に、今度は深澤が割り込んで来て
「これからが、面白いとこだったのに…」
佐久間が、つまらなそうに口を尖らす
「佐久間も2人で遊ばない…」
母親の様な眼差しで優しく咎めると、佐久間は大人しく引き下がった
「翔太、おめでとう」
深澤に笑顔でそう言われ
「ありがとう///」
渡辺も照れながら、言葉を返す
微笑み合う両者…
こうして2人は無事、3人に認めてもらえたのだった
コメント
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ヤキモチ焼きの🖤が最高です!ありがとうございます!!

🍚2回読みました。 ちょっとどきどきしました。